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マスコミやネットにあふれる偏向情報に流されないためのオルタナティブな情報を届けます。

マスコミ、象を映す

先日、宋文洲さんのツイートでこんな話が流れてきた。 事実という嘘 目の不自由の方々が象を囲んでこの珍しい動物がどんなものかを調べることにしました。調べた後、それぞれの人が象について以下のように述べました。 「象は扇子のような動物だ」。耳を触っ…

【番組評】ETV特集 「関東大震災と朝鮮人 悲劇はなぜ起きたのか」

9月3日(土)23時から、NHK Eテレで「関東大震災と朝鮮人 悲劇はなぜ起きたのか」が放送された。 1923年の関東大震災。混乱のなか流言が広がり、多くの朝鮮人が殺害された。悲劇はなぜ起きたのか。中央防災会議は2009年に国の機関として初めて事件を分析、…

幣原喜重郎が脅迫しに来た憲兵を説得してしまった話

1940年、日中戦争が泥沼化する中、ナチス・ドイツ的な国家総動員体制を目指して大政翼賛会が作られると、既存の政党はすべて自発的に解散し、これに合流した。しかし、当時貴族院議員だった幣原喜重郎は最後まで参加を拒否した。 このとき、国策に抗う幣原を…

憲法9条を生んだ幣原喜重郎の平和思想

組閣当初から抱いていた戦争放棄の発想 憲法9条幣原発案説の当否を検討する際には、まず幣原自身が「戦争放棄」という発想を生むことができるような思想的背景を持っていたかどうかを考えなければならない。 そういう観点から幣原の著書『外交五十年』(195…

バイデン発言が憲法「押し付け」の証拠になると思い込む残念な人たち

アメリカのバイデン副大統領は、8月15日に行ったヒラリー・クリントン候補への応援演説で、共和党トランプ候補を非難する一連の流れの中で「アメリカが日本の憲法を書いた」という趣旨の発言を行った[1]。 "Does he not realise we wrote the Japanese cons…

稲田防衛相就任を祝して「百人斬り」事件を振り返る(3)逮捕・裁判・処刑

名士から一転、戦犯へ 東京裁判国際検察局による訊問 国民政府による戦犯裁判の概要 両少尉の南京への移送と裁判 判決後の被告側抗弁書 処刑と、残された遺書 名士から一転、戦犯へ 戦時中は「郷土の勇士」として讃えられ続けてきた両少尉だが、「捕虜虐待を…

稲田防衛相就任を祝して「百人斬り」事件を振り返る(2)初めて語られた真相

地方の名士となった「百人斬り」の両少尉 野田少尉の場合 向井少尉の場合 初めて語られた真相 ー 野田少尉の母校での講演 地方の名士となった「百人斬り」の両少尉 野田少尉の場合 「百人斬り競争」ですっかり有名になった向井・野田両少尉※は、その後もいわ…