しばらく仕事で海外に行っていたせいで、すっかり日本のニュースにうとくなってしまった。
不在の間にたまったフィードを読み返していたら、安禅不必須山水さんのこの記事に遭遇。
今朝の産経主張、
イザで読みました。
サッカーのアジア杯での優勝を絶賛し、
勝因を「主張」しているものですが、
興味深いのは、
決勝ゴールをあげた李忠成選手のことに、
一切ふれていないことです。
思わずリンクをたどって元記事を確かめ、あ然としてしまった。
あまりにも素晴らしい「主張」なので、私も記念に全文引用させて頂く。
【主張】
2011.1.31 02:51
ドーハで行われていたサッカーのアジア杯で日本代表が優勝した。2大会ぶり、単独最多となる史上4度目のアジアの戴冠(たいかん)を祝福するとともに、この快挙をわれわれの参考にしたい。
決して楽な道のりではなかった。退場者を出した2試合を10人でしのぎ切った。右の松井大輔選手、左の香川真司選手と攻撃の切り札を大会途中、負傷離脱で失った。準決勝の韓国戦はPK戦にもつれ込み、決勝のオーストラリア戦も延長の末の決着だった。
決勝ゴールをアシストした殊勲の長友佑都選手は、遠くドーハのスタンドに駆けつけた日本のファンの前に、香川選手の「10番」のユニホームを掲げて歓喜を分かち合った。
長友選手はイタリアの、松井選手はフランスのプロリーグに所属している。香川選手の負傷は、ドイツ紙で「ショック」の見出しで報じられた。
ゴールを死守したGKの川島永嗣選手はベルギー、大会MVPの本田圭佑選手はロシア、主将の長谷部誠選手もドイツでプレーしているなど、アジア杯代表メンバー中10人が本場欧州の厳しい環境で技術を磨いている。
若い選手が続々と海外を目指すサッカー界にはJリーグの空洞化を心配する声もある。だが、初代チェアマンでもある日本サッカー協会の川淵三郎名誉会長は「まだまだ足りない。もっともっと出ていってほしい。代わりはいくらでもいる」と話している。こうした世界に挑戦の場を求めた姿勢が競技力の向上につながった。
日本だけではない。最後まで苦しめられた韓国には、京都でプロ生活を始め、いまや世界有数のビッグクラブ、マンチェスター・ユナイテッドの中心選手に育った朴智星選手の存在がある。
豪州はアジア杯2度目の挑戦で決勝に進んだ。オセアニアで長く一人天下だった豪州は、真剣勝負の場を求めて2006年、アジア連盟に参加した。欧州で活躍するベテランGKのシュウォーツァー選手は「アジア連盟への加盟で豪州代表のレベルが上がった」と語っている。
内向きで自国だけの利益に汲々(きゅうきゅう)としていては、日本は国際社会で生き抜けない。世界の厳しい舞台に飛び込み、競争を勝ち抜こうとする気概と強さを日本代表から学び取らなくてはなるまい。
「決勝ゴールをアシストした殊勲の長友佑都選手」って、決勝ゴールを決めた当人は殊勲じゃないのか?
ニッポンの優勝にはバンザイしたいが、日本国籍を取得したとはいえ在日で、しかも民族名を使い続ける「李忠成」だけは何とかして賞賛の対象から排除したい、というみみっちい執念で思いついたネタが「海外チームで活躍」だったのだろう。「内向きで自国だけの利益に汲々(きゅうきゅう)としていては、日本は国際社会で生き抜けない」なんて、どの面下げて言えるのか。
こういう卑小な排外主義こそが、自分が賞賛してみせた選手たちの顔にも泥を塗るものであることにいい加減気づいたらどうか。