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今回も「指定暴力団」が救援に大活躍

以前、石原慎太郎の無能有害ぶりと対比させて、阪神淡路大震災の際に山口組が行った目覚しい救援活動について書いたことがあるが、今回の東日本大震災でも「ヤクザ」が大活躍している。

 

時事通信

ヤクザの被災者支援に関心=「イメージアップ必要」と分析−スイス紙

 

 【ジュネーブ時事】「ヤクザ」がトラック25台分の食料、救援物資を提供−。25日付スイス紙トリビューン・ド・ジュネーブが、東日本大震災被災者支援に積極的な暴力団の活躍ぶりを紹介し、未曽有の災害に一丸となって対応していると評価している。

 記事は、指定暴力団が食料などをトラックに満載し、「東京から12時間かけて被災地に提供した」と説明。福島第1原発付近にも防護服を着けずに物資を届けた話や、家をなくした被災者に住居を提供する例、さらに1995年の阪神大震災でも支援活動に当たったことを紹介した。

 一方で、大相撲を舞台とした野球賭博事件などで暴力団に対する世間の風当たりが強まっており、「イメージアップが必要だった」との分析も示している。(2011/03/26-06:11)

トリビューン・ド・ジュネーブ紙の元記事はこちら

フランス語なので歯が立たないのだが、グーグル翻訳やlivedoor翻訳を頼りに内容を拾ってみると、今回は山口組だけでなく、被災地である仙台に本拠地を持つ稲川会も救援活動を行っているそうだ。ヤクザたちは、物質的な救援だけでなく、略奪防止のためのパトロールも行っているとのこと。レポートしているのはアメリカ人ジャーナリストのJake Adelstein氏。

 

例によって日本のテレビや新聞は一切報道していない。

どうせ今回も

日本の有力紙は諸外国の現地紙が報じた内容を外電で伝えるという“良識”をみせた。一方で、救援現場での市民の声を黙殺して「売名行為」とのレッテルを貼ることには余念がなかった。(猪野健治『山口組概論』)

という結果になるのだろう。


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