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祝復刊 中川保雄『放射線被曝の歴史』

 

本書は、島薗進氏(東京大学大学院人文社会系)が、放射線の人体への影響について学ぶための書籍として強く推薦している。

実際、島薗氏がTwitterで一部紹介している内容を見れば、その重要性がよく分かる。

 

@Shimazono 島薗進さんによる 中川保雄『放射線被曝の歴史』(1991年) 抜粋

中川保雄『放射線被曝の歴史』(1991年)はぜひ早急に復刊すべき書物。著者は1943年生、阪大工学部出身で神戸大学教授として科学史を教えたが91年に病没。この遺著は放射能の健康影響の科学的成果を見直す上で超重要。放射線医学の専門家の説明で分からないことがよく分かるようになる。    Shimazono 2011/07/27 08:53:09


中川『放射線被曝の歴史』1「秘密で覆われていることが、核・原子力問題の本質的な特徴ではある。しかし、公表されている資料と情報もまた膨大…それらの入手可能な資料から、隠されているものを丹念に拾い、それらを結びつけることによって、本質的に重要な事柄を見出すのがここでのやり方p10  Shimazono 2011/07/27 08:54:58

 

中川『放射線被曝の歴史』2「加害した側のアメリカ軍によって調査された事柄を被害者の側に立つべき日本の研究者たちも大筋において受け入れているという事情はなんとしても説明しがたいことではないか…なぜそのようなことがまかり通ってきたのか。それを明らかにするのもこの書の目的の1つ」p11  Shimazono 2011/07/27 08:58:25


中川『放射線被曝の歴史』3「アメリカ軍による原爆被害の隠ぺいや過小評価に、日本の代表的研究者たちも同意を与え続けてきた…。その結果、多くの被爆者たちが、その急性死や急性障害を放射線のせいではないとされたり、ガンや白血病などの晩発的な影響についての評価を歪められてきた…」p11 Shimazono 2011/07/27 09:00:12

 

中川『放射線被曝の歴史』4「最近になってICRPなど被爆問題のエスタブリッシュメントは、放射線のリスクの過小評価を否定し続けることがもはや不可能tみて、これまでの主調の手直しを1つまた1つとやり始めた。放射線影響研究所が、広島・長崎の原爆被爆者のデータに基づいて」p235 Shimazono 2011/07/27 09:19:24

 

中川『放射線被曝の歴史』5「放射線影響研究所が…ガン・白血病死のリスクの見直しをおこなったのもそのような手直しの1つである。問題は、その手直しがICRPなどによる過小評価された放射線リスクの大幅な見直しや、国際的な被曝防護基準の抜本的な改正へと進みうるかどうかである」p.235 Shimazono 2011/07/27 09:19:58

 

中川『放射線被曝の歴史』6「ICRP被曝防護思想、経済性原理にたつALARAの考え方への批判はいまだ不十分である。ICRP批判は、まずそのリスク評価や被曝基準に対する生物・医学的な、科学上の評価が基礎になる。…世界的には上のように言えるが、日本の国内での…」p235-6 Shimazono 2011/07/27 09:20:46


中川『放射線被曝の歴史』7「日本の国内でのこの問題の議論は、ICRPそのものやその勧告の社会的性格についての評価と批判から始められる必要がある。なぜなら、放射線被曝防護問題に関する書物が多数発行されているが、それらはことごとくICRPと同じ立場、同じ思想から」p236 Shimazono 2011/07/27 09:21:41


中川『放射線被曝の歴史』8「それらはことごとくICRPと同じ立場、同じ思想から書かれているからである。また、放射線被曝を一般的には危険と認めはするが、ICRPが果たしてきた歴史的・社会的役割をみようとしない科学者も多くいる。…ICRPなど原発推進派は、人の健康上の」p236-7 Shimazono 2011/07/27 09:22:24


中川『放射線被曝の歴史』9「ICRPなど原発推進派は、人の健康上の判断からは、被曝を少なくすることを認めざるをえないが、それでは原子力産業の活動が不可能になるために、原子力利用の社会・経済的利益を考慮せよと迫って、線量限度内の被曝を強要する起爆防護基準を作り上げてきた」p237 Shimazono 2011/07/27 09:23:00


中川保雄『放射線被曝の歴史』の「放射線被害の歴史から未来への教訓を――序にかえて」と「おわりに」から一部、抜粋しました。復刊されるまで重要論点の抜粋紹介の継続が必要かも。87−88年にアメリカ滞在時に得られた資料が多く活用されており、この度の原発災害を見越したかと思われる程。 Shimazono 2011/07/27 09:33:03

 

この本は絶版となっていたため入手が難しかったが、最近復刊されて、容易に購入できるようになった。

私も早速読んでみようと思う。


増補 放射線被曝の歴史―アメリカ原爆開発から福島原発事故まで―

増補 放射線被曝の歴史―アメリカ原爆開発から福島原発事故まで―