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東京新聞への痛快な読者投稿

東京新聞への読者投稿がとても正論で痛快だったのでメモ。

まず、埼玉県の60代男性の投稿(4/18)。

国民守れぬ政府は不要

 

 漁師が魚を捕ってきた。しかし放射線量が基準値を超えていた。漁師や漁協は風評被害を避けたいと、自主規制をしてその魚を捨てた。彼らの気持ちは痛いほど分かる。

 さて、放射性セシウムに汚染された魚は、漁師がセシウムを塗りつけたものか。断じて違う。東京電力福島第一原発から流れ出た汚染水が原因だ。だとすれば、地震や津波があったとしても、魚の汚染の責任は東電にあろう。東電でなければ国が対応しなければならない問題だ。

 「天災」の被害を解決するのは国の責任。過去のデータを基にすぐにでも浜値はわかるはずだ。各漁協に被害の補償金を支払うべきだ。

 賠償が東電の手に余るならば、会社の破綻―国家管理は当然だろう。日本航空は今、そうやって努力中で、結果も出している。東電の幹部、役人の誰一人、責任を取っていない。国民を無視し、国民を守れない政府・国家などは要らない。違うだろうか。

 

こちらは群馬県。同じく60代の男性(4/26)。

原発再稼働は人命軽視

 

 広島・長崎と第五福竜丸そして福島。多くの放射能被害の悲惨を経験した世界でも特異な日本。今や原発は、個人と組織そしてメディアが、人の命や子どもの未来を、真剣に守ろうとしているかどうかの試金石となっている。

 原子炉で核燃料を燃やせば広島・長崎の原爆が放出したのとは比較にならない大量の死の灰(放射能)が生まれる。原発推進派の「日本の原発は世界一安全」「日本の原発から放射能が漏れることは絶対にない」との言葉が、虚言だったことを福島が実証した。

 海に面した施設で、防水扉もない地下室に非常用発電機を並べて置いた東電。それを是としで認可した原子力安全。保院。発電機がそろって水没すれば討ち死には当然だ。明らかに人災だ。

 地震列島日本で、いいかげんな管理体制で原発を稼働させれば、大地震の際に不測の大事故を起こすと、警告し続けていた反原発派は正しかった。壊れた原発からは、今も放射能が漏れ続けている。

 人類は原発で生み出される廃棄核燃料を無害化する方法を知らない。また、地震学者は3.11以後、日本列島および周辺は地殻変動が活発化しており、活断層だらけの日本列島を想定外の大地震が襲う可能性大と警告している。

 菅直人前首相は危険を感じ、静岡県浜岡原発の運転を停止させた。しかし、経済産業省や経団連の意のままの野田佳彦首相は福井県大飯原発の再稼働を目指すという。これで、首相は「命より金」の思想の持ち主だと私は判断する。