読む・考える・書く

マスコミやネットにあふれる偏向情報に流されないためのオルタナティブな情報を届けます。

今回なぜマスコミは選挙結果の予想を外したのか

 

前の記事にも書いたとおり、最近の大手マスコミによる選挙結果予想は、おおむね正しく結果を言い当てていた。電話調査が平日昼間に固定電話に出られる人だけを対象にしているなど、調査方法に対する批判はあったが、そうしたサンプリングの偏りを補正するためのデータの蓄積もできていたのだろう。

しかし、普通に考えれば回を重ねるごとに精度が上がっていくのが当然なはずなのに、今回は大きく外した。これはなぜだろうか。

 

 

 

つまりはこういうことだろう。今回の衆院選でのマスコミの「予想」は、従来のような普通の意味での予想ではなく、安倍政権の圧力に屈した(あるいはあからさまな要求などされていないのに自らその意向を忖度して追従した)結果の「誘導」だったということだ。

これは、何ら必要性がないのに勝手に解散して選挙を仕掛けたにもかかわらず議席を減らした自民党を、「圧勝」「大勝」などと持ち上げて恥じない選挙結果報道からもよくわかる。

 

 

もはやマスコミの選挙結果予想など信用してはならない。

 

ちなみに、私は今回のような「誘導」はもちろん、従来の中立的な「予想」であっても、選挙結果の予想などすべきではない、むしろ公職選挙法で報道を禁止するべき、と考えている。やる前から結果が分かっているならわざわざ一票を投じに行く意味などない。議席数予想の報道は、有権者の意欲を削ぎ、何も考えずに政治を傍観するだけにさせる、愚民化促進報道に他ならないからだ。