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「旧軍は体罰を禁止しようとしていたから悪くない」説は成り立たない

前回記事に対して、ブコメでこのように指摘している方がいました。

そこで、他にどんなことが書かれているのか見てみようとしたところ・・・

 

あれ?

ブロックされているではないですか。

20180603103734

(記憶にはないが)こちらからブロックしてしまったのかとも思いましたが、「ブロックする」メニューが出るので違いますね。

20180603103737

どうやら、私には自分のツイートを読んでほしくないようです。

ブロックされていてもツイートを読みにいく手段はありますが、読むなと言っているものを無理やり読んで論評するのも大人げないので、やめておきます。

 

で、上のブコメの論旨について言うと、「当初は禁止されていたが、人手不足が深刻になって…」という説は成り立ちません。

前回記事で引用した部分にも書いてあるとおり、軍隊内で横行する新兵いじめの手口を解説した『模範的内務教育ノ参考』の出版は1939年、アジア太平洋戦争開戦前の話です。敗色濃厚となって軍組織がガタガタになった後の話ではありません。本気で体罰・私的制裁を根絶するつもりなら、いくらでも人手を投入できたはずです。

まあ、私的制裁の横行は旧日本軍の人権無視体質からの必然的帰結なので、これをやめさせようとすればこの体質自体を根本的に改める必要があるわけですが、皇軍が皇軍である限りそんなことはできないわけで。

あと、記事紹介ツイートへのリプでこういうご意見もありましたが、

それならば、そもそも問題のツイートはいったい何だったのか、ということになります。

旧軍内部では現実には体罰が横行していたが、違法行為として禁止されていたからこれを(現実に即して)軍隊式と呼ぶのは不当だ?

意味不明です。

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