読む・考える・書く

マスコミやネットにあふれる偏向情報に流されないためのオルタナティブな情報を届けます。

三島由紀夫を美化する風潮にうんざり

先日TLに流れてきたツイート。 今年、没後50年だそうですが、三島由紀夫が、なぜ高く評価されるのか私にはわかりません(小声) — チュンカチュンカ (@chunkachan) November 25, 2020 本当にそのとおりで、没後50年だか何だか知らないが、三島を妙に美化しよう…

『この世界の片隅に』の敗戦の日描写の嘘っぽさの理由を坂口安吾が教えてくれた。

『この世界の片隅に』では、いわゆる「玉音放送」で天皇から臣民に対して帝国日本の敗北が宣言されたあの日の様子を、次のように描いている。[1] すず以外の北條家の人々(やラジオを聞きに来た近所の人たち)は、実にあっさりと敗戦を受け入れて、まるで何…

ミンク1700万匹殺処分という衝撃

今月4日、デンマーク政府は、新型コロナウイルスの新たな変異種が国内のミンク農場で発生し、この変異種による人間への感染(5件12人)が確認されたことから、早急に1700万匹の殺処分を行うと発表した。 www.bbc.com フレデリクセン首相は記者会見で、現状…

「天皇制」の本質は日本固有の「寄生君主制」とでも呼ぶべきもの

最近、坂口安吾の『堕落論』『続堕落論』を読んだのだが、この中で坂口は非常に鋭い天皇制批判を展開している。 続堕落論[1]: いまだに代議士諸公は天皇制について皇室の尊厳などと馬鹿げきったことを言い、大騒ぎをしている。天皇制というものは日本歴史を…

朝ドラ『エール』の古関裕而もまた一人の鮫島伝次郎だった件

NHKの朝ドラ『エール』の主人公「古山裕一」は実在の作曲家古関裕而をモデルとしているが、現実の古関裕而の人物像は『エール』で描かれたものとはだいぶ違っていたようだ。 『エール』の古山裕一は慰問に訪れたビルマで悲惨なインパール作戦の現場を目撃し…

冤罪「スパイ」容疑者の家族を戦後も白眼視し続けた日本社会

戦時中にスパイ容疑(軍機保護法違反)で逮捕され、官憲による拷問・虐待の果てに病死した宮沢弘幸さんの妹、秋間美江子さんが亡くなられた。 軍機保護法による冤罪「宮沢・レーン事件」 そもそも宮沢さんが逮捕・投獄された「宮沢・レーン事件」とは何だっ…

伊吹文明、自助努力を憲法が課しているという驚くべき謬論を吐く

菅義偉は、自民党総裁選への立候補を表明した9月2日、NHKのニュース番組に出演して「(総裁になったら)どんな国にしたいか」と聞かれ、「自助・共助・公助」と答えた。[1] アナウンサー:「まず、菅さんが自民党総裁になったら『どんな国にしたいか』書い…