固唾を飲んで注視してきた3号機建屋がついに爆発した。
1号機のときよりはるかに巨大な噴煙が噴き上がる映像を見たときは、いよいよ最悪の事態の到来かと覚悟しかけたが、原子力資料情報室の発表によれば、どうもそうではないらしい。
事故 : 福島第一3号炉で巨大爆発(その3)
投稿者: 原子力資料情報室 投稿日時: 2011/3/14 16:50:40 (3278 ヒット)
11時ごろ3号機で水素爆発が起きました。1号機に続く爆発です。
爆発の映像は、1号機のより激しく、一瞬格納容器が爆発したような印象を持ちましたが、その後の情報から、これは水素爆発であることがほぼ確実になりました。
原子炉容器、格納容器とも破損はしていないとの発表は、間違いないようです。
爆発で放射能は環境に出されましたが、周辺および5kmほど離れた地点のモニタ数値からは、通常よりは高い値ですが(平常時の数百倍から1000倍程度)、爆発により大量の放射能は放出されなかったことが分かります。
現時点では原子炉の冷却を継続するための必死の努力が行われている模様で、まだまだ安心できる状況ではありませんが、現状が継続する限りは、大規模な炉心溶融は避けられると思われます。
まだまだ予断は許されないが、海水注入による冷却が維持できれば、炉心溶融をある程度以下に押さえ込むことができそうだ。
なんとも申し訳ないことだが、高いリスクを冒して現場で作業されている方たちの努力に期待するしかない。
それにしても、起こる起こると言われ続けた水素爆発を防げないというのは、どういうことなのだろう。
水素は空気より軽く、建屋の天井付近にたまる。それなら建屋の天井かその近くに穴でも開けて水素を逃がしてしまえばいいだろうというのは、素人の浅はかな考えなのか。
それとも、分かっていてもそんな作業に手を割けないほどぎりぎりの状況なのだろうか。