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衆院選の結果は意外と悪くなかった

 

14日の衆院選投票前は憂鬱だった。

主要マスコミが軒並み自民圧勝を予測していたからだ。しかも、マスコミの選挙予測はかなりの精度で当たることをこれまでの経験から知っていたのでなおさらだった。

 

公示直後の12月4日、主要各紙はいっせいに自民党は300議席かそれを上回る、とする記事をトップに掲げた。

 

 

よく見ると読売だけ「自公」で300超、なのだが、これは読売が自民党広報紙だからこそ過度の楽勝ムードを戒めるためにあえて数字を抑えた、と言われている。

さらにその後、世論調査による数字として自民単独で320議席、という情報まで流れていた。

 

だが、実際の選挙結果は次のようなものだった。

 

 

公示前

改選後

増減

増減(%)

自民

295

291

-4

-0.5

民主

62

73

+11

+18.7

維新

42

41

-1

-1.5

公明

31

35

+4

+13.9

次世代

20

2

-18

-89.9

共産

8

21

+13

+164.7

生活

5

2

-3

-59.7

社民

2

2

0

+0.8

その他

14

8

-6

-42.4

479

475

   

 

圧勝するはずだった自民はわずかながら選挙前より議席を減らし、その分を公明党の増加分が補って与党としての議席数は同じだが、与党内で相対的に公明党の発言力が強まったことは否めない。これは憲法改悪に向けての安倍の暴走がやりにくくなったことを意味する。

野党では民主が健闘、共産党は2.5倍以上に躍進して法案提出権を獲得した。これは安倍自民を叩く強力な武器となる。

さらに、最も喜ばしいのは、排外主義の極右「次世代の党」が壊滅的に議席を減らしたことだ。

 

こうして見ると、この選挙結果は決して悪い数字ではない。私は年末に向けてちょっとだけ気分が楽になった。