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もう少しで殺傷事件になり兼ねなかった朝鮮総連襲撃

先日朝鮮総連本部を銃撃した事件の犯人が、「その場で取り押さえられなかったら車で突っ込む予定だった」と供述していることがわかった。

NHKニュース(2/27)

元暴力団員の川村能教容疑者(46)と右翼団体で活動していた桂田智司容疑者(56)は、今月23日、東京・千代田区の朝鮮総連中央本部に向けて拳銃5発を発砲し門の扉を壊したとして、建造物損壊の疑いで警視庁に逮捕されました。
(略)
これまでの調べによりますと2人は容疑を認めているということですが、その後の調べに対し、「北朝鮮のミサイル発射が許せなかった」と供述していることが警視庁への取材でわかりました。
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また、事件の前日は、島根県が条例で定めた「竹島の日」で、桂田容疑者は「『竹島の日』の翌日で、警備にあたる機動隊員が比較的、気が緩み事件を起こしやすいと思った。その場で取り押さえられなかったら車で突っ込む予定だった」などと供述しているということです。

彼らがもし計画通り敷地内に侵入していたら、総連関係者に向けて発砲していた可能性もある。今回怪我人が出なかったのは運が良かっただけで、もう少しで殺傷事件にもなり兼ねなかったわけだ。

何年もの間、警察が悪質なヘイトデモを取り締まらず黙認してきた結果がこのヘイトクライムであり、極右テロだ。

取り返しのつかない悲劇を防ぐには、すぐにでもきちんとした罰則付きの人種差別禁止法を制定しなければならない。そのような法律が必要かどうかを議論する段階はもうとっくに過ぎている。

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