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京アニ支援への恣意的優遇は法の下の平等に反する

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先月の京都アニメーション放火大量殺傷事件に関連して、安倍政権は被害者らへの支援金を税制上特別に優遇する措置を検討しているという。

www.sankei.com

 アニメ制作会社「京都アニメーション」(本社・京都府宇治市)の放火殺人事件をめぐり、政府が被害者らへの寄付金を「地方公共団体に対する寄付金」と位置付け、税額控除制度を活用して寄付者の税負担を軽減する方向で調整していることが21日、分かった。犯罪被害に関する寄付金を災害義援金と同じように扱うことは異例。特に企業が寄付しやすい環境をつくる狙いがあり、支出金の全額を決算時に損金として算入できる制度を活用する。

(略)

 政府は、世界に誇るコンテンツ産業を担う京アニの事件が放火による不慮の出来事である上、京アニへの寄付は不特定多数の被害者を対象としていることから、災害義援金と同じ優遇制度を適用する方向だ。

 寄付金の全額を損金算入できるようにすることで、京アニ支援に前向きな企業の社会貢献を後押しする。同時に寄付金の受け入れ先を自治体などとして京アニ本体から離し、同社の課税額も軽減する。今後、京都府や国税庁などと調整した上で寄付の枠組みを最終決定し、支援金の募集要項や配分方法などをつめる。

京都アニメーションは地方公共団体ではないし、事件も自然災害ではない。寄付が「不特定多数の被害者を対象としていることから、災害義援金と同じ優遇制度を適用する」など、屁理屈もいいところだ。

京アニの事件を機に、すべての凶悪犯罪被害者への支援を優遇する制度を作るというのならいい。民間からの支援を優遇するだけでなく政府自身が犯罪被害者の救済策に真剣に取り組むというならなお良い。しかし、恣意的にこの事件だけを選んで特別扱いするのは明らかに京アニ作品の人気と被害者への同情の高さに便乗した人気取り策で、法の下の平等に反する暴挙だ。

だいたい、「不特定多数の被害者」が出た「不慮の出来事」だからというなら、やまゆり園の事件の時にはなぜやらなかったのか?

どの事件の被害者を救済するか、時の政権が恣意的に決めるなどということはあってはならないし、そんなことを許せば救済対象とされた被害者の行動に政権が口を出してくることにもなりかねない。

このような人治主義的なやり方には断固として反対する。

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