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小林よしのり徹底批判(11)卑怯な便衣兵ならここにいる

■ 侵略軍に抵抗するゲリラは卑怯者ではない 前回記事でも述べたように、小林は、とにかくゲリラを卑怯者扱いしようとする[1]。 この戦いは 近代戦の歴史の中でも 日本が初めて経験した 便衣兵との戦いであった 便衣兵――つまりゲリラである 軍服を着ていない …

小林よしのり徹底批判(10)南京には便衣兵などいなかった

南京に便衣兵がいないと都合が悪い右派たち 小林が言う「便衣兵」は単なる敗残兵 【卑劣】助命すると言って投降させた捕虜を殺した日本軍 南京に便衣兵がいないと都合が悪い右派たち 「便衣(biànyī)」とは、中国語で軍服ではない民間人の服装を指す。つまり…

小林よしのり徹底批判(9)浅薄な聞き取り

『戦争論』の中に一か所だけ、小林自身が戦争体験者から聞き取ったという話を書いた部分がある[1]。 わしの親戚には 支那大陸に行ってきて 楽しそうに こう語る人がいる 「戦争はまるで 海外旅行に行ってきたごたった♪」 (略) 支那を列車で輸送され 行軍し…

補給無視が略奪を生み、略奪が強姦・虐殺を生んだ

前回記事でも書いたように、旧日本軍は大戦末期どころか日中戦争初期の段階でもまともな補給を行わず、飢えた兵たちが住民の食糧を盗んで腹を満たすしかない状態を放置していた。三好氏の部隊は10月中旬には予備隊となって後方に下げられたので厳しい飢えは…

上海戦でも補給無視だった日本軍

アジア太平洋戦争において、補給を無視した無謀な作戦が大量の餓死者を生み出したことはよく知られている。「餓島」と呼ばれたガダルカナル島での戦いや、インパール作戦などが典型例である。 しかし、三好捷三氏の『上海敵前上陸』を読むと、日中戦争初期の…

「イサマシイ青木上等兵」―上海戦のプロパガンダと現実

本日のTLから選りすぐりの逸品。 古来よりの日本人の美徳を、ほのぼのした絵本でご覧ください↓ pic.twitter.com/AN4tgHgFni — どじんくんtype-R (@feedback515) 2016年12月15日 上海戦、それもあの呉淞ウースンクリークでの戦いで、中国兵が投げてくる手榴弾…

負傷兵の最後の食事

今日、TLにこんなツイートが流れてきた。アニメ映画『この世界の片隅に』を見て、当時同じ呉にいた祖母から聞いた話を思い出した、という内容だ。 この世界の片隅に。視聴後、実際同じ昭和20年に呉にいた祖母の話を軽くまとめました。「海軍出発式と食事」で…