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哲学

リアル「トロッコ問題」としてのダム緊急放流

■ 現実味がなさすぎる「トロッコ問題」 最近、AIを搭載した自動運転車との絡みでまた注目を集めている「トロッコ問題」だが、いくら思考実験だからと言われても、この問題設定はあまりに現実味がなさすぎる。例えばマイケル・サンデルの本に書かれているその…

自動運転車にトロッコ問題のジレンマはない

ドライバーなしで完全に自律的に走行する車(自動運転車)が公道を走り出す日が近づくにつれて、どう運転しても死者の出る事故を避けられないような状況に陥ったとき、AIはどのような判断を下すべきか、という問題が話題になっている。 wired.jp ブレーキが…

食人鬼とトロッコ問題と権力勾配

■ 食人鬼と少女のお話 先日、twitterで「食人鬼と少女のお話」という創作マンガが話題になっていた。作者(女子高校生だという)のアカウントは非公開になってしまったのでもう見れないのだが、うろ覚えの記憶によると、だいたいこんなお話だった。 飢えて死…

コンピューターに意識をアップロードして永遠に生きることは可能か?

ウォーリー・フィスター監督(クリストファー・ノーラン製作総指揮)、ジョニー・デップ主演の映画『トランセンデンス』で、ちょうどこのテーマが扱われている。 あらすじ(シネマトゥデイ): 人工知能PINNの開発研究に没頭するも、反テクノロジーを叫ぶ過…

東大「白熱授業」の不甲斐ない中身

マイケル・サンデル著『これからの「正義」の話をしよう』の胡散臭さについては前回書いたが、この著者が来日して東大で特別講義をしたとのこと。 サンデル教授、東大で白熱授業 正義について熱く討議(朝日新聞) 人気の「白熱教室」の日本出前授業が実現し…

アフガニスタンのヤギ飼いにジレンマなどない

帰宅途中に寄った本屋に何となく気になるタイトルの本があったので、ぱらぱらと立ち読みした。マイケル・サンデル著『これからの「正義」の話をしよう』という本だ。 あなたが運転している路面電車が暴走して止められなくなり、このままだと線路上にいる作業…

「脳死は人の死か」という問いの不適切さ

脳死臓器移植の是非を論じようとするとすぐ出てくるのが、脳死を「人の死」として認めるのかどうか、という問いである。 だが、こういう問いの立て方自体がミスリーディングなのではないだろうか。 私の立場の明確化も兼ねて、一つ思考実験をしてみよう。 事…