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マスコミやネットにあふれる偏向情報に流されないためのオルタナティブな情報を届けます。

歴史認識-朝鮮人虐殺

朝鮮人虐殺:『デビルマン』のあのトラウマシーン同様の場面を目撃してしまった少女

永井豪のマンガ版『デビルマン』には残虐シーンが山のように出てくるが、中でも極めつけのトラウマシーンと言えるのが、「デーモン狩り」の暴徒が牧村家に押し寄せ、不動明の恋人美樹やその弟タレちゃんを惨殺するシーンだろう。 【閲覧注意→】画像1 画像2…

朝鮮人虐殺:日本人の助けなしに生き延びた朝鮮人はほとんどいないのではないか?

関東大震災時の朝鮮人虐殺を生き延びた被害者たちの体験記を読んでいて気がついたことがある。どの人も、親切な日本人にかくまってもらったとか、警察署で保護されたとか言っていて、そうした助けなしに逃げたり隠れたりして自力で生き抜いたと語っている人…

朝鮮人虐殺被害者への追悼文を送らない小池都知事の詭弁は白人至上主義者の「オール・ライブズ・マター」と同じ

関東大震災時の朝鮮人虐殺被害者を慰霊する式典に、東京都は1970年代から毎年追悼文を送付してきたが、2017年以来、小池都知事はこの追悼文送付を取りやめている。都知事は今年も送らず、送付なしはもう5年目となった。 なぜ追悼文を送らないのか。その理由…

「自粛警察」の心理は関東大震災時の自警団のそれに近い

「自粛警察」の異常行動が頻発 一部の暴力的な人間が攻撃性を抑制できなくなっている? いわゆる「正義の暴走」なのか? 「官許の暴力」を振るう自粛警察は関東大震災時の自警団に似ている 「自粛警察」の異常行動が頻発 コロナ問題によるイライラが募るなか…

朝鮮人に間違えられて殺されかけた ねずまさし 氏の証言

関東大震災時の朝鮮人虐殺の際、朝鮮人と間違えられて殺されかけた日本人としては俳優の千田是也氏が知られているが、もう一人、歴史家の ねずまさし(禰津正志)氏も同じような目に遭っていた。 以下はねず氏の証言。[1] 殺されかけた私の思い出=根岸八幡…

【朗報】東京新聞が関東大震災時の朝鮮人虐殺についての記述から「とされる」を削除

4日の東京新聞朝刊「読者部だより」コーナーに、こんな記事が載っていた。 関東大震災時の朝鮮人虐殺について、「多数の朝鮮半島出身者が殺害されたとされる」と記述した記事の誤りを認め、「とされる」は削除するという内容だ。 ちなみに、ここで訂正され…

朝鮮人虐殺:「これを悔いざる国民は禍(わざわい)である」

関東大震災時の朝鮮人虐殺を否定するトンデモ本『朝鮮人虐殺はなかった』(加藤康男著)は、流言蜚語をそのまま紙面に載せてしまった当時のデタラメな新聞記事などを根拠に、朝鮮人が暴動を起こしたのは事実であり、自警団などが殺したのはテロリストだった…

朝鮮人虐殺:褒美を求めた加害者、冗談と笑いが飛び交う法廷、町村ぐるみの減刑運動

朝鮮人殺しには甘く、警察への反抗には厳しかった検挙方針 「ご褒美」を求めて警察に出頭した加害者たち 冗談と笑いが飛び交う法廷 町村ぐるみの減刑運動、そして恩赦 朝鮮人殺しには甘く、警察への反抗には厳しかった検挙方針 震災からある程度の時間が経過…

朝鮮人虐殺:親の目の前に子供たちを並べて首を切った「本庄事件」

藤岡事件よりさらに凄惨な虐殺事件がいくつも起きていた 「町送り」が引き起こした埼玉県内の朝鮮人虐殺事件 最初の集団虐殺「熊谷事件」 「町送り」で生き残った人々が皆殺しにされた神保原事件と本庄事件 藤岡事件よりさらに凄惨な虐殺事件がいくつも起き…

警察署に保護された朝鮮人を「普通の日本人」たちが引きずり出して叩き殺した「藤岡事件」

事件から95年目にして初めて被害者遺族が慰霊祭に参加 千名以上の暴徒が警察署から朝鮮人を引きずり出して叩き殺した「藤岡事件」 朝鮮人の虐殺より官憲への反抗を重く見た日本の司法 事件から95年目にして初めて被害者遺族が慰霊祭に参加 先日、関東大震災…

朝鮮人虐殺犠牲者への追悼文を今年も「控える」と言う小池都知事の悪辣さ

小池百合子東京都知事は、昨年に引き続き、今年も関東大震災時の朝鮮人虐殺犠牲者に対する追悼文を送らない方針だという[1]。 東京都の小池百合子知事(略)は一日、知事就任から二年の節目となる二日を前に本紙の単独インタビューに応じた。毎年九月に都内…

都立横網町公園とその周辺での朝鮮人虐殺

レイシスト都知事の差別反対はポーズだけ 虐殺犠牲者を冒涜する極右レイシストの集会 都立横網町公園(旧陸軍被服廠跡)とその周辺での朝鮮人虐殺 事実と嘘を同列に扱ってはならない レイシスト都知事の差別反対はポーズだけ 12月8日、小池都知事は都議会で…

トロッコに乗せてくれた親切なおじさんも殺された ― 9歳の少女が体験した朝鮮人虐殺

関東大震災から70年後の1993年、経済専門誌という意外な場所に、震災当時9歳の少女だった女性の体験談が書かれていた。 少女の一家は震災のわずか10日ほど前に横浜の中心地に近い吉田町から、同じ市内ではあっても当時は田舎だった西戸部に引っ越し、ここで…

発禁本だった『子供の震災記』。そして残された謎。

前回記事「小学生の恐ろしい作文を改ざんする卑怯な大人たち」をきっかけに、さらに深掘りした調査が行われ、新たな事実が分かってきた。これは大変嬉しい。まず、日比嘉高氏(名古屋大学大学院人文学研究科准教授)による次の記事。 hibi.hatenadiary.jp 日…

小学生の恐ろしい作文を改ざんする卑怯な大人たち

不自然に少ない、東京の児童による朝鮮人虐殺目撃証言 東京の児童による震災作文の例 改ざんされた震災作文 リアルタイムの歴史修正の見事な一例 不自然に少ない、東京の児童による朝鮮人虐殺目撃証言 以前、当ブログで、「震災作文」(関東大震災を体験した…

虐殺から朝鮮人を守った市井の人々

大川常吉署長の行為は確かに立派だが美談化は危険 暴徒から朝鮮人を守った市井の人々 守ってもらえなかった朝鮮人はどうなったのか 大川常吉署長の行為は確かに立派だが美談化は危険 TBS「報道特集」で取り上げられたこともあり、大川常吉氏(関東大震災当時…

極右トンデモ本を根拠に朝鮮人虐殺を否定する古賀都議と小池都知事

小池百合子都知事が関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式への追悼文送付を断った背景として、今年3月の都議会での、自民党の古賀俊昭都議との質疑があったのではないかと言われている。[1] 都議会議事録[2]によると、問題の質疑は以下のようなものだった。 ○九十八…

朝鮮人に間違えられて殺されかけた千田是也氏の証言

94年前の今日、1923年9月2日は、関東大震災後の朝鮮人虐殺がいよいよ本格化した忌むべき日でもある。 この日、朝鮮人と間違えられて危うく殺されそうになった日本人の一人に、俳優の千田是也氏がいる。氏の証言映像が昨年放映されたETV特集「関東大震災と…

小池百合子が朝鮮人虐殺否定の突破口を開いた

先日の小池都知事に続いて、朝鮮人犠牲者追悼式の行われる都立横網町公園がある墨田区までが、今年は追悼文の送付を行わないことを決めた。 NHKニュース(8/30): 東京 墨田区も市民団体開催の関東大震災追悼文見送り 市民団体が開いている関東大震災の混乱…

朝鮮人虐殺の加害性を否認する小池都知事

小池百合子東京都知事が、これまで毎年出してきた関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式への追悼文送付を断った。[1] 東京都の小池百合子知事が、都立横網町(よこあみちょう)公園(墨田区)で九月一日に営まれる関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式への追悼文送付を断っ…

【番組評】ETV特集 「関東大震災と朝鮮人 悲劇はなぜ起きたのか」

9月3日(土)23時から、NHK Eテレで「関東大震災と朝鮮人 悲劇はなぜ起きたのか」が放送された。 1923年の関東大震災。混乱のなか流言が広がり、多くの朝鮮人が殺害された。悲劇はなぜ起きたのか。中央防災会議は2009年に国の機関として初めて事件を分析、…

関東大震災時、保阪正康氏の父が体験した恐怖

ノンフィクション作家の保阪正康氏は、父親がガンに冒されて余命わずかとなったときに、病室で父からその人生の聞き取りを行っている。家族にも内心を明かさず、「医者になれ」と一方的に進路を指示してくる父に反発を覚えていた青春時代を経て、父75歳、息…

関東大震災時の朝鮮人虐殺 -- 冷静に考えれば朝鮮人暴動などあり得ないことは最初から分かっていた

朝鮮人が井戸に毒を入れている、といった類の流言が事実ではあり得ないことについては、震災当時でも、ある程度の科学的知識のある人々にとっては常識だった。そのことについてはこちらの記事にも書いた。 物理学者の寺田寅彦は、井戸への投毒と爆弾騒ぎにつ…

関東大震災時の朝鮮人虐殺 -- 横浜における「不逞鮮人」流言と捜査結果の対比

震災後間もない時期に出版された朝田惣七『横浜最後の日』[1]は、著者が「一章一句と雖いえども、些いささかの潤色想像を加味した処ろ無く、全く有つた事を有つた通り、書いたに過ぎぬ。」と述べているように、当時横行した流言蜚語についても、著者が耳にし…

関東大震災時の朝鮮人虐殺 -- 「襲ってくる朝鮮人」はいたのか?

これまでの検証により、(1)震災直後の「朝鮮人暴動」を伝える新聞記事はすべて嘘だったこと、(2)10月20日の司法省発表中に含まれる「朝鮮人の凶悪犯罪」にも信憑性がないこと、は明らかになった。 では、これら以外に、体験談や手記といった個人レベルで、朝…

関東大震災時の朝鮮人虐殺 -- 朝鮮人はこうして放火犯に仕立て上げられた

前回記事で説明したとおり、10月20日の司法省発表において朝鮮人によるものとされた凶悪犯罪は、いずれも実体のない流言に過ぎないか、日本人の犯罪を朝鮮人に転嫁したものか、あるいは殺した朝鮮人を犯罪者に仕立てあげたすり替え事例であった可能性が高い…

関東大震災時の朝鮮人虐殺 -- 司法省が発表したとおりの「朝鮮人犯罪」があったわけでは……もちろんない。

前回記事で説明したとおり、10月20日の司法省発表は、「いくら調べても朝鮮人による犯罪はこれしか見つかりませんでした」という宣言であり、震災直後の派手な「朝鮮人暴動」記事は全部嘘だったと司法当局が公式に確認したことを意味している。 朝鮮人による…

関東大震災時の朝鮮人虐殺 -- 司法省発表による「朝鮮人犯罪」記事を朝鮮人暴動の証拠だと思ってしまう残念な愛国者様たち

「関東大震災 朝鮮人暴動」といったキーワードでWebを検索すると、朝鮮人による暴動の実在を主張し、虐殺を否定するヘイトサイトがたくさん引っかかる。その大半は工藤・加藤夫妻による虐殺否定本「真実」「なかった」[1][2]などの引き写しに過ぎないが、こ…

関東大震災時の朝鮮人虐殺 -- あまりにも無残な一例

関東大震災時の朝鮮人虐殺には、無残な事例がいくらでも見つかるのだが、中でも『横浜市震災誌』に記録されたこの一例[1]は、あまりにもむごい。無残とも、理不尽とも、形容する言葉が見つからない。 遭難と人心騒擾に関する実見記 中島徳四郎 私は大地震の…

関東大震災時の朝鮮人虐殺 -- 芥川龍之介には執着するが志賀直哉は無視する朝鮮人虐殺否定本

芥川龍之介は、田端の自宅で関東大震災に遭遇した。このときの経験を、芥川は「大正十二年九月一日の大震に際して」という文章にまとめており、これは全文をネット上でも読むことができる。[1] 工藤美代子『関東大震災「朝鮮人虐殺」の真実』(産経新聞出版 …