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読む・考える・書く

マスコミやネットにあふれる偏向情報に流されないためのオルタナティブな情報を届けます。

秘密保護法案に断固反対

知る権利

 

政府が法制化を狙っている「特定秘密の保護に関する法律案」だが、読めば読むほどひどい内容で、呆れ返るしかない。

まさに、民主主義を根底から破壊する、戦前の治安維持法の再来のような代物である。

 

日弁連による解説が分かりやすい。

同じく日弁連による意見書も必読。

 

藤原紀香さんもブログで危機感を表明している。

 

少しでも多くの人に、反対の声を上げて欲しい。

パブコメ期間はたった2週間という短さで、明日(9/17)で締め切りだが、ひとこと「絶対反対」だけでもいいので、意見を送って意志表示することが重要だ。

 

政府の意見募集ページはこちら

もちろん、住所や氏名といった個人情報を書く必要はない。意見だけ書いて送信すればよい。

 

私も、慌てて次のような意見を送った。

 「特定秘密の保護に関する法律」の制定に断固反対する。絶対にこのような法律を制定してはならない。反対すべき理由をあげていけばきりがないが、特に重大なものは以下の通り。

 

(1)秘密の範囲が不明確で恣意的解釈を許す

 一応、「その漏えいが我が国の安全保障に著しく支障を与えるおそれがある」もの、という限定がついてはいるが、何がそのような秘密に当たるのかは「行政機関の長」が独自に判断することとなっており、恣意的拡大解釈を防止する手段がない。

 また、秘密事項を例示した別表にも、「その他の重要な情報」「又はこれに関する計画若しくは研究」など、際限のない拡大解釈を可能にする表現が含まれている。

 なお、「拡張解釈の禁止に関する規定」をすることとされてはいるが、具体的な規定の例示すらないのでまったく無意味。

 

(2)何が秘密であるのか自体が秘密

 漏洩したり入手したりすれば処罰されるという重大な危険を伴うにも関わらず、何が「特定秘密」なのか、外部の者には知ることができない。(「特定秘密の表示」は当該秘密の取扱いに関わる者しか見ることができず、外部の者が秘密事項の存在を知る手段とはならない。)

 何が秘密であるのか自体が秘密とされる結果、秘密指定にいかなる不正があっても、それを解明することができない。

 

(3)秘密とする期間の限定がない

 秘密指定の期間は上限5年とされているが、その更新回数に制限がないため、事実上いつまででも秘密にしておくことが可能となっている。また、特定の事項について秘密指定の期間が満了したことを知る手段がないため、どれほど古い情報であっても、それを入手すると処罰されるのかどうか、外部の者には知る手段がない。上記(2)と相まって、これは知られると都合の悪い情報から外部の目を遠ざけるための威嚇・脅迫である。

 

(4)指定期間満了後の情報公開に関する規定がない

 上記のような威嚇・脅迫を企てるような者に期待するほうがおかしいのだろうが、当然あるべき、秘密期間満了後の情報公開に関する規定がない。

 

(5)処罰の範囲が広すぎ、かつ過重

 特定秘密の漏洩、取得に対する罰則としての懲役10年はあまりに過重である。

 また、特定秘密の取得の事実がなくても、その「行為の未遂、共謀、教唆又は煽動」だけで処罰するとの規定は、際限のない拡大解釈を許し、事実上秘密の解明を意図するあらゆる行為を処罰しようとするものであり、重大な人権侵害である。

 

(6)「適正評価」によるプライバシー権の侵害

 「適正評価」制度に伴う調査では広範なプライバシー情報が収集され、思想調査の危険もある。また、行政機関職員が組織内の圧力に抗して調査を拒絶することは不可能に近く、「同意」は調査の正当性を意味しない。

 また、行政機関の職員のみならず「契約業者の役職員」まで対象とするのは、際限のない調査範囲の拡大を招く。さらに、「当該行政機関職員等の家族及び同居人」の個人情報まで(しかも当人に無断で)収集するのは、これら対象者のプライバシー権の侵害である。

 

(7)議会制民主主義の破壊

 本法案によれば、国会議員が特定秘密の提供先の一つとなる一方で、提供を受けた議員が誰かにその内容を相談しただけで「漏洩」として処罰の対象となりうる。これは秘密事項に関する国会議員の活動を事実上封じるものであって、議会制民主主義そのものを破壊するものである。

 

(8)短すぎるパブコメ期間、条文の非開示

 これほど重大な内容を含むにも関わらず、本法案のパブコメ期間はわずか2週間と、異常に短い。その上、法案のパブコメであるにもかかわらず、「概要」と称するものが示されているだけで、条文の開示がない。これは、法案の内容を隠蔽しつつ、市民の意見を聞いたという体裁をとるための、悪質なアリバイ作りである。

 

(9)本法案には必要性がない

 過去の情報漏洩事案はいずれも既に再発防止の対策済みであり、本法案を新たに立法すべき必要性がそもそも存在しない。

 

 全体として、本法案は、戦前戦中の治安維持法にも比すべき最悪の法案である。「我が国の安全保障」を脅かし、「国及び国民の安全」を破滅に至らせるのは、「特定秘密」の漏洩などではなく、政府の暴走に対するブレーキを破壊する本法案のような悪法である。それは既に歴史が証明している。