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対北朝鮮ミサイル防空大演習を嗤う

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■ 嗤うしかないバカCMに3億6千万

北朝鮮への敵意とナショナリズムを煽ることで少しでも支持率を稼ごうという目論見なのだろうが、安倍政権がバカとしか言いようのない政府広報をテレビで流している[1]。弾道ミサイルの落下に備えて、屋内に退避したり物陰に隠れて身を守れというのだ。しかも、わずか30秒のこんな紙芝居に3億6千万もかけたという(制作費+放映費1億4千万、新聞広告1億4千万、ウェブ広告8千万[2])。言うまでもなく、全額我々の税金である。

 

■ 有害無益な「避難訓練」まで実施

CMだけではない。一部地域ではまったく無意味な避難訓練まで実施させている。

戦時中の竹槍訓練みたいなことをさせておいて、「どういう行動を取ったらいいか考えてもらう」とは何事か。こんな馬鹿げた「避難」などしなくて済む政策を考えるのがお前たちの仕事ではないか。

■ 着弾前の警告・避難など不可能

仮に、本当に北朝鮮が日本に向けて弾道ミサイルを撃ってきたら、政府が言うような事前の警告と避難は可能なのか?

そんなことなどできはしない[3]。

 政府は4月21日、北朝鮮の弾道ミサイルに対する住民避難訓練を早期に実施するよう都道府県に求めた。このため各市町村だけでなく、企業、業界団体、学校などでも、ミサイル飛来時の対策が検討され、学童、保護者への通知なども行われている。これらは弾道ミサイル発射の警報が落下の4分前に出ることを前提としている。だが現実には、これまで警報を出せたのは北朝鮮が事前に発射を通告していた人工衛星打ち上げの際の2回だけだ。北朝鮮は予告なしに北海道沖、秋田沖などの日本海に向けて次々と弾道ミサイルを発射し、実験や戦力の誇示をしてきたが、それに対しては陸地で警報が出なかったのはもちろん、船舶に対する注意報が出たのもミサイルが落下した後だった。

 菅官房長官はその度に「事前通告なしに発射されると、どこに飛ぶか事前に察知することは極めて難しい」と弁解してきた。実戦で弾道ミサイル攻撃をする場合に相手が事前通告をしてくれるはずがない。ミサイルの落下前に警報を出すことが至難であることを知りながら、あたかもそれが可能であるかの如き想定で対策を示し、訓練をさせるのは国民に対して不遜の極みだ。

北朝鮮は日本海を挟んだ隣国だ。日本各地までの距離はわずか700Kmから1,400Km程度。そんな近距離から弾道ミサイルを撃たれたら、長くとも発射後10分程度で着弾してしまう。実戦ではあり得ない事前通告なしに着弾前の警報を出すことなど不可能だし、仮に出せたとしてもまともに避難できる時間的余裕はない。

ちなみに、今日も北朝鮮はミサイルを発射し、ICBMの発射実験に成功したと発表した。今日の場合、防衛省は発射から約12分後という「異例の早さ」で発表を行い、「北朝鮮が事前に発射を予告した事例以外で、落下前に発表したのは初めて」と語っている[4]が、落下前に発表できたのは2,800Kmもの高度まで打ち上げ40分間も飛び続ける特殊ケースだったからで、直接日本本土を狙われていたら着弾には間に合わなかっただろう。

■ あえて無意味な「避難訓練」をやらせる理由

政府の要請に応えて避難訓練を実際に行った場所(今後の予定含む)を調べてみると、次のような結果になった。

  • 3月17日 秋田県男鹿市
  • 6月4日 山口県阿武町
  • 6月4日 福岡県大野城市
  • 6月9日 山形県酒田市
  • 6月12日 新潟県燕市、福岡県吉富町
  • 7月10日 愛媛県西条市(予定)
  • 7月14日 富山県高岡市(予定)
  • 7月20日 長崎県雲仙市(予定)

いずれも、大都市でもなければ、燕市を除けば原発など核施設の近隣でもない。要するに、北朝鮮にとって最も攻撃する価値のない、一番狙われにくい場所なのだ。

 某国から長距離弾道ミサイルが発射され、全国瞬時警報システム(Jアラート)の発射情報後4分で日本の領海に着弾する-。訓練は、こんなシナリオで行われた。開始と同時に、Jアラートを受信すると自動的に鳴る「ホワーン」という独特な音の国民保護サイレンが響く。次いで「訓練。訓練。ミサイルが発射されたもようです。頑丈な建物や地下に避難してください」とアナウンス。

 参加者はまだ動かない。1分後、「ただちに避難。ただちに頑丈な建物や地下に避難してください。ミサイルが落下する可能性があります」。この第2報を受け、住民は建物の陰と、校舎の中の二手に分かれて避難を始めた。

 だが、走る人はいない。走れないお年寄りも多い。車いすを中学生が押す姿もある。建物の陰に集まった人からは「かくれんぼみたい」。市職員が「皆さん、身をかがめて頭を守ってください」と叫ぶ。

 北朝鮮は早朝5時台に発射することが多い。「どうせ本当にミサイルが落ちたら助からん。やっても無駄。運命に任せるしかなかよ」と82歳の女性が言う。池田慶司さん(68)の感想は「訓練は現実味がなかった」。同市の田代崇憲危機管理課長は「訓練に100パーセントの正解はなく、手探りで進めていくしかない」と話した。

 

日本の安全保障はここが間違っている!

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