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山下俊一教授粉砕質疑

 

以前当ブログでもその胡散臭さを指摘したことのある「ABCCの申し子」「ミスター100mSv」こと山下俊一長崎大教授だが、某MLでこの人物との大変興味深いやりとりが配信されていたので転載する。

 

東京の杉原浩司です。          [転送・転載歓迎/重複失礼]

 

6月15日(水)午後、東京の青山ダイヤモンドホールで開かれた山下俊一(長崎大学教授・福島県放射線健康リスク管理アドバイザー)の講演会に行ってきました。

 http://www.nashim.org/jp/symposium/index2.html

行ったといっても、私が会場に着いたのは終了時刻前の午後3時50分。
受付で資料をもらうと、「どうぞ」と促されたのでホールの中へ。山下教授に対する最後の質疑が行われていました。

海外メディアや大使館関係者が主な対象とのことでしたが、国内メディアの記者もかなり参加していました。150人くらいはいたように思います。

終了後、持っていた「福島の子どもたちを守るための緊急署名」用紙を帰りの参加者の一部に配りました。その後会場に入ると、例によって山下教授との名刺交換タイムとなり、列が出来ていました。そこで私も、携帯で何枚か写真を撮った後、意を決して列の後ろに。

以下は、山下教授(と脇にいた長崎大学広報戦略本部 副本部長の深尾典男教授)と私の問答の概要です。録音したわけではなく、やり取り後のメモに基づくものであることをお断りしておきます。

 

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(私)あなたは福島県で事故直後から「年100ミリシーベルト以下なら大丈夫」と繰り返してきた。

(山下)「大丈夫」とは言っていない。「わからない」「証明されていない」と言っている。

(私)それは最近になってからで、初期には「大丈夫」と言って県内を回っていた。「大丈夫」と「わからない」は全く違う。初期に言って回った内容が県民に浸透してしまっている。そのため、自主避難しようとする人が家族、親族、職場などで孤立することになっている。あなたの言動が明らかに自主避難を妨害する役割を果たしていることに気づいていないのか。

(山下)うーん。そうでしょうか‥‥。

(私)既に3ヶ月が経った。初期に言っていたことを変えているのなら、公式に初期の説明を撤回すべきだ。

(私)「低線量被ばくに敷居値はない」というのが国際的コンセンサスになっているのではないか。

(山下)私もそう考えている。

(私)言っていたことと矛盾している。あなたは「CRIIRAD」(クリイラッド:フランスの民間放射能監視団体)を知っているか。

(山下)知らない。

(私)CRIIRADを設立した一人である欧州議会議員が来日したが、「フランスの退避基準は年10ミリシーベルトであり、子どもにはそれでも高いのですぐに避難させるべき」と話していた。

 

<ここで、深尾典男教授が横から介入。山下教授は移動>

 

(深尾)山下が福島に入って以降の10日間ほどは、非常に混乱していて、地域の医療崩壊が起こる懸念もあった。その中で危機管理上の判断により「大丈夫」と言って安心させる必要があった。

(私)その判断に賛同はしないが、少なくとも現在は3ヶ月が経ち、状況は変わっている。山下教授の初期の言動が一人歩きして、県民に浸透してしまい、自主避難する人の足かせになっている。山下教授はそのことに明らかに責任がある。

(深尾)山下は「何ミリシーベルトなら退避すべき」と言う立場にはない。退避には、移動することの困難や退避後の生活などいろいろなリスクもあり、総合的な判断が必要。それを決めるのは政治の役目だ。既に被ばくしてしまった人の測定や健康管理、汚泥処理などに関して知見を提示していくのが山下の役割だ。

(私)まずやるべきは、県民に伝わるように、公式に初期の言動を撤回・訂正することだ。それができないなら、アドバイザーを辞任すべきだ。

(深尾)その気持ちはわからなくはない。ご意見は山下に私からも伝える。

 

<ここで再び山下教授に問いかけ>

 

(私)NGOなどがアドバイザー解任を求める署名を始めているが、辞任される意思はないのか。

(山下)(無言)。

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◆福島の子どもたちを守るための緊急署名
 〜避難・疎開の促進と法定1ミリシーベルトの順守を〜
(山下俊一教授のリスクアドバイザー解任も要求)
http://www.foejapan.org/infomation/news/110610.html

紙版(以下からダウンロード可能)
http://dl.dropbox.com/u/23151586/kami_kodomosyomei.pdf

オンライン署名は以下から
http://goo.gl/Hbq3Z

福島原発のリスクを軽視している」「安全説」山下教授に解任要求署名
J-CASTニュース、6月14日)
http://www.j-cast.com/2011/06/14098424.html?p=all

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110614-00000005-jct-soci

 

こんな人物がいまだに福島県の「放射線健康リスク管理アドバイザー」でいるというのが信じがたい。

解任要求は当然。医道審議会にかけて医師免許も剥奪すべきだ。