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暗に日本人でなければ持てないと言いたそうな「横綱の品格」とかいう幻想

最近のテレビはといえば、単なる相撲取り同士の傷害事件に過ぎない話をいつまでも延々と流して放送時間を浪費し続けている。もちろん、1件だけでも内閣総辞職が当然の大問題を連発する安倍政権の不正腐敗から社会の目を逸らさせるためである。

おまけにそこでうるさく取り沙汰される「横綱の品格」とやらが、歴史修正主義(ご都合主義的過去の改変)と差別意識(アジア系外国人差別)にまみれた代物なのだからどうしようもない。

大相撲の暴力体質など、それこそ昔から変わらない、伝統と言っていいくらいのものだ。つい10年前にも、新弟子の少年を「かわいがり」と称するリンチで殺しているのを忘れたのだろうか。(時津風部屋力士暴行死事件 — Wikipedia

SANSPO.COM(11/14)

 大相撲の横綱日馬富士が平幕貴ノ岩に大けがを負わせた問題を受け、2007年6月に起きた力士暴行死事件の被害者で、時津風部屋の元序ノ口力士斉藤俊さん=当時(17)、しこ名 時太山=の父正人さん(61)が14日、新潟市の自宅で共同通信の取材に応じ「相撲界が変わっていないことに強い怒りを感じる」と訴えた。
(略)
 「当時は強い気持ちを持って裁判に足を運んだが、結局何も変わらなかった。情けなく思う」と正人さん。数年前にストレスなどで体調を崩し、最近は散歩の時もつえが手放せないという。
 俊さんが亡くなって10年が過ぎたが、テレビで相撲を見ると今も鳥肌が立つ。脳裏に浮かぶのは、自宅に運ばれた傷だらけの息子の姿。「周りから『もう忘れなさい』と言われるが、あの時から時間は止まったまま。元気だった頃の様子を思い出すのが難しい」とうなだれた。


だいたい、大相撲が「国技」だというなら日本人だけでやればいいではないか。それでは新弟子が集まらず大相撲自体が維持できないから外国人力士を入れているのに、昨年の「10年ぶりの日本人力士優勝」騒動だの、今回の暴行事件だのと、何かあるたびに剥き出しの差別意識を見せつける。

こんな「国技」など滅びたほうがいい。