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安倍の「お買い物」がニュースになってしまう日本マスコミの末期症状

先日、安倍が、ただふらりとデパートに行って買い物をした、というだけのことが、ニュースとして流されていた。

www.sankei.com

しかも、臣民メディア産経だけかと思ったら、時事も共同もである。

www.jiji.com

this.kiji.is

SPを従えてぶらぶら歩く安倍を何人もの記者たちが取り巻き、何を買ったのかメモしたり競って感想を聞いたりしている様子を想像すると、気分が悪くなってくる。官邸から指示があったのか、それとも私邸周辺に詰めている記者たちが出てきた安倍を見つけて飛びついたのかは知らないが、どちらにしても気持ち悪いことに変わりはない。

ツイッターでは、この報道とも言えないニュースの私物化を、下のような北朝鮮の「将軍様」報道とからめて揶揄するツイートが飛び交っていたが、金正恩は少なくとも視察や指導など、見せかけだけではあっても一国の指導者としての仕事ぶりを報道させている。単なる息抜きに過ぎない安倍の「買い物」を報じるニュースのレベルはそれ以下だろう。

news.biglobe.ne.jp

こうした「日常生活の一コマ」がニュースになる対象は誰かと言えば、どこの国でも大スターか王族と相場が決まっている。つまり日本のマスコミは、既に安倍を王様として扱っているわけだ。

それも、伝統の象徴や儀礼的存在としての、近代民主主義国家の国王ではない。機嫌を損ねたらどんな目にあわされるか分からない、絶対王政国家の国王のほうに近いだろう。

影響力のあるマスコミが繰り返しそのようなものとして安倍を扱っていけば、やがて現実の安倍もそのようなものとなっていく。もう、忖度などというレベルはとっくに越えている。

マスコミは自分たちがどれほどの過ちを犯しているか、分かっているのか?

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