テニスの大坂なおみ選手とともに、ジャーナリストの伊藤詩織さんが、米TIME誌の「世界で最も影響力のある100人」に選ばれた。
伊藤さんの紹介文を、社会学者の上野千鶴子東大名誉教授が書いている。
time.com (2020/9/22)
Shiori Ito has forever changed life for Japanese women with her brave accusation of sexual violence against her harasser. Though the accused man, close to political power, escaped criminal prosecution, Ito won a civil suit against him in December.
Her victory was widely shared by supporters with great joy. She has pushed other women to promote the #MeToo movement in Japan and sparked the national flower demonstration, a protest movement against sexual violence, where women simply gather together standing with flowers, telling their stories of victimization.
The movements brought forth other cases of sexual assault by a high-ranking bureaucrat and a well-known human-rights journalist. They have also led to activism to reform criminal law, and in June, the government announced a three-year plan to reduce sexual violence in the country. Japanese society is finally refusing to tolerate sexual violence.
以下、拙訳:
伊藤詩織さんは、性暴力加害者に対する勇敢な告発によって、日本の女性たちの人生を一変させました。告発された男は政治権力に近いところにいたため刑事訴追を逃れましたが、伊藤さんは12月、彼を相手取った民事訴訟で勝訴しました。
彼女の勝利は、支援者たちによって大きな喜びとともに広く共有されました。彼女は他の女性たちに日本での#MeToo運動を促進するよう促し、全国的なフラワーデモを引き起こしました。このデモは性的暴力に対する抗議運動であって、女性たちは花を持って集まり、一緒に立って自分が受けた被害について語るというものです。
この運動は、某高級官僚と有名な人権ジャーナリストによる他の性的暴行をも明るみに出しました。彼女らはまた刑法改革を求める活動をリードし、そして6月、政府は国内での性的暴力を減らすための3年計画を発表しました。日本社会はついに性的暴力を容認しなくなったのです。
これが報じられると、伊藤さんをSNSなどでさんざん誹謗中傷してきた(たとえばこういうの↓)自称「ホワイトプロパガンダ漫画家」のはすみとしこが、さっそくいちゃもんをつけた。
顔にこだわった!顔に!!
— はすみ としこ (@hasumi29430098) February 23, 2018
まぁ、だいたいこんな感じじゃね?と理解w pic.twitter.com/tvUsaRZ7bQ
枕営業失敗した時の詩織ちゃん? https://t.co/EKrxtSpAka
— はすみ としこ (@hasumi29430098) June 30, 2018
タイムズは馬鹿だからしょーがないにしても、ヒューストン日米協会が嬉々と「伊藤詩織が世界の100に入った!」と広報している事は問題があります。皆さま、お手隙ならばヒューストン日米協会に「ご意見」をよろしくお願い致します。英語で短文で大丈夫です。コピペは控えて。https://t.co/w20Oijr4YQ
— はすみ としこ (@hasumi29430098) September 23, 2020
はすみとしこは伊藤さんから名誉毀損で訴えられているので、その相手の正当性が世界的に認知されてしまったことに焦っているのだろうが、でも大丈夫、自分でも書いているように、ようやく世界で100人の中に入っただけの伊藤さんなどより、世界でたった7人の中にいる(しかもあのトランプ氏に次ぐ2位!)のあなたのほうが、ある意味ずっと有名ですよ。
甘いな。私は「世界で7人」中、第2位だぜ!1位はトランプ大統領候補(当時)ね。もうちょっと頑張ってね〜❤️ https://t.co/dzTxjxsLJa
— はすみ としこ (@hasumi29430098) September 23, 2020
その輝かしい世界第2位を獲得したイラストがこれである。
stepfeed.com (2015/10/12) 「シリア難民危機への7つの最悪の反応」
2. Toshiko Hasumi (Japanese artist)
Right-wing Japanese artist Toshiko Hasumi seems to think Syrian children are choosing to be refugees for all the benefits it provides. Say what?
The caption with this cartoon reads, "I want to live a safe and clean life, eat gourmet food, go out, wear pretty things, and live a luxurious life… all at the expense of someone else. I have an idea. I'll become a refugee," according to the BBC.
Although the artist argued she didn't specifically label the girl as Syrian, she admits to have modeling the image after a photo of refugee child living in Lebanon. Clarifying her position further, Hasumi claimed she was only attacking "fake refugees". Apparently she believes some people are just fleeing bombed out homes, bullets and dead family members for kicks and giggles.
以下、拙訳:
2位 はすみとしこ(日本人絵師)
日本の右翼絵師 はすみとしこ は、シリアの子どもたちは利益を得る目的で難民になっていると考えているようだ。何だってー?
BBCによれば、このマンガのキャプションにはこう書いてある。「私は安全で清潔な暮らしがしたい。美味しいものを食べて、お出かけして、可愛い服を着て、そして豪華な生活がしたい…… 全部誰か他人の金で。いいアイデアがある。難民になろう。」
この絵師は、自分はこの少女をシリア人だとは言っていないと主張しているが、この絵をレバノンで暮らしている子どもの写真をもとに描いたことは認めている。自分の立場をより明確にしようと、はすみは、自分は単に「ニセ難民」を叩いているだけだと主張した。明らかに彼女は、ある種の人々はただスリルや娯楽のために爆撃された家や銃弾や死んだ家族を残して逃げていると信じているわけだ。
「世界で最も影響力のある100人」程度では、到底この毒にはかなわないだろう。はすみさんには安心して訴訟に臨んでほしいものだ。(こういうこともやってきたという事実が裁判上有利に働くかどうかは知らんけどw)