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世田谷年金事務所長のヘイトは謝罪や更迭で済む問題ではない

先日、厚労省のキャリア官僚がわざわざ嫌いなはずの韓国まで行って差別暴言・暴行事件を起こしたと思ったら、今度は某「大物ネトウヨ」が世田谷年金事務所長だったと身バレして逃亡した。

www.tokyo-np.co.jp

 日本年金機構の世田谷年金事務所の葛西幸久所長が匿名でツイッターに人種差別的な投稿を繰り返していたことが、機構などへの取材で分かった。本人は機構に対し事実関係を認め、謝罪。機構は所長を更迭し、本部の人事部付とした。投稿は全て削除されている。

 機構などによると、葛西氏は韓国人について「属国根性のひきょうな民族」「在日一掃、新規入国拒否」などとツイッター上でつぶやいていた。野党議員についても「いるだけで金もらえるタカリ集団」と投稿した。

 葛西氏はツイッター上で投稿者が自分であると突き止められ、二十四日朝、機構に「不適切な発信をしていた」と申し出たという。機構は「差別的な発言はあってはならず、極めて遺憾である。厳正に対処したい」とした。所長の立場を悪用し、個人情報などを閲覧していないかについても今後、調べる。

アカウントは既に削除されているが、過去ツイートの一部を下記のサイトで見ることができる。内容は凄まじい罵詈雑言とヘイトの嵐である。【閲覧注意】

kasaikun.blog.jp

この男は身元がバレるとあっという間に「謝罪」ツイートだけ残して他のすべてのツイートを削除して逃亡した。これはつまり、自己の信念に従って真実と信じる内容を発言してきたのではなく、デタラメと知りながら匿名性の陰に隠れて差別扇動を楽しんできたことを示している。極めて悪質な行為だ。

さらに問題なのは、この男が日本年金機構の世田谷年金事務所長という、他者のセンシティブな個人情報を扱う公的役職についていたことだ。個人情報の漏洩や職権乱用がなかったかどうか、厳正な調査が必要だろう。

実際、世田谷で障害年金の申請に携わってきた精神科医の香山リカ氏も次のような懸念を表明している。

上記東京新聞記事によると、厚労省は「障害年金の審査、認定業務は現在、東京の障害年金センターで一括して行っており「年金事務所で不利益な扱いをすることはできない」と説明している」そうだが、その年金センターで許認可の判断をするための材料を提供しているのは年金事務所なのだから、こんな説明では何の保証にもならない。厚労省や年金機構という身内ではない第三者機関による、この男が許認可に関わった全案件の洗い直しが必要だろう。

この男に対する今後の処分の内容も含め、継続的な監視が必要だ。

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