4日、長年アフガニスタンで医療や灌漑事業などの人道支援に取り組んできた、「ペシャワール会」現地代表の中村哲医師(73)が、現地を車で移動中に銃撃され死亡するという痛ましい事件が起きた。
私たちアフガニスタン人にとって、中村博士を失うことは特に辛いことです。 今日、アフガニスタンは真のヒーローを失いました。 彼はアフガニスタンの弱い立場の人々に医療と土地再生に人生を捧げてきました。 私の祈りは、この困難な時期に中村哲先生の家族とともにあります. pic.twitter.com/kbXZXCSvtS
— AtiqAlokozai (@HimatAtiq) December 4, 2019
中村氏と、氏と共に射殺された5名の方たちのご冥福を心からお祈りする。
中村氏らが行ってきた人道支援の成果がどれほどのものかは、この一枚の比較写真を見るだけでもわかるだろう。
本当の英雄、本当に勇敢な人とは、戦乱で荒れた大地に緑と生活を取り戻すために、丸腰で用水路を引いた中村哲医師のような人だ。武器を振り回す人ではない。それを決して忘れてはならない。Jジオノの『木を植えた男』は架空の人物だが、中村医師は本当に存在した。彼の存在を決して忘れてはならない。 pic.twitter.com/HMkpcE99mm
— 想田和弘 (@KazuhiroSoda) December 4, 2019
中村哲さんたちによって、アフガニスタンのガンベリ砂漠は、いまでは全長約25キロメートルの用水路として、1万6,500ヘクタールの緑の大地に生まれ変わった。これによって65万人もの難民たちが用水路の流域に帰農し、定住するようになった。想像を絶する途方も無い努力があった。 pic.twitter.com/xrXCY6NNPa
— (@aki21st) December 4, 2019
ところがこの国には、よりによって彼の死を憲法9条への攻撃に利用する者たちがいるのだ。
4日中村哲さんがなくなった。その翌日に過去の中村さんの発言を取り上げて『9条はお前の命を守ってくれたか?』と言わんばかりのツイートをするこいつはなんなんだ?
— 華綺恋@KOC (@kakiren) December 5, 2019
おれは加藤清隆という男を絶対に認めない。#中村哲 #ぺシャワール会 https://t.co/IMb6ad4mYt
百田の如き輩が、中村氏の様な言動一致の哲人に何を言うか。中村氏はイラク戦争くらいから、寧ろ日の丸がターゲットにされる様になることの危惧について発言している。平和国家の看板に泥を塗り続け、9条を空洞化させていったのは誰か。中村氏は彼奴等に背後から撃たれたようなものではないか。
— 鉄の瓜 (@ironcucumber77) December 5, 2019
アフガニスタン大使館
— 愛国心の足りないなまけ者 (@tacowasabi0141) December 5, 2019
「中村医師はアフガニスタンの偉大な友人、その生涯をアフガンに捧げてくれました」
タリバン
「この組織はわが国の建設に携わっており、良好な関係を築いている。われわれの戦闘員の標的ではない」
日本の愛国者
「9条バリアじゃ人命は守れないwwお花畑www」
日本の愛国者ェ
中村氏自身も語っていたとおり、日本は憲法9条を持つがゆえに、決して他国を攻撃せず、中東に軍隊を送り込んでくることもない国として信頼されていた。その意味で、まさに憲法9条が中村氏ら日本人NGOの命を守っていたのだ。
イスラム諸国の人々のそうした信頼感を掘り崩してきたのがイラク戦争を支持した小泉以来の歴代自民党政権であり、止めを刺したのはアメリカの戦争に参加させられることになる集団的自衛権を容認し、イスラエル国旗の前で演説までしてみせた安倍だろう。
中東での親日感情の醸成は、ほぼ民間企業や民間団体の長年にわたる地道な努力によるものです。
— microlight (@microlight_) December 5, 2019
残念ながら対米追従後、中東の方々の日本に対する印象が当時みるみるうちに変わったのを覚えています。国内ではほとんど報道されませんでしたが。
終章で、また澤地(注:澤地久枝氏)は書いている。
「厄除けめいて日の丸を車のボディに描いてきた中村医師たちは、日の丸が危険防止の方法たり得ない状況に立ちいたったとき、日の丸とJAPANの文字を消す。自衛隊のアフガン介入の予測によって、日本人ボランティアの安全性はいちじるしくおびやかされるに至ったのだ」
世界において平和憲法を掲げる日本こそが尊敬され、親しまれているのである。それを改めることは、まさに日本を壊すことになる。中村はそれを日々の暮らし、生き方において教えている。
二〇一三年六月六日付の「毎日新聞」夕刊でも、中村はこう言っている。
「憲法は我々の理想です。理想は守るものじゃない。実行すべきものです。この国は憲法を常にないがしろにしてきた」
憲法九条が変えられたら、自分はもう日本国籍なんかいらないという中村は、九条の現実性を次のように強調する。
「アフガニスタンにいると『軍事力があれば我が身を守れる』というのが迷信だと分かる。敵を作らず、平和な信頼関係を築くことが一番の安全保障だと肌身に感じる。単に日本人だから命拾いしたことが何度もあった。憲法9条は日本に暮らす人々が思っている以上に、リアルで大きな力で、僕たちを守ってくれているんです」
そう、改めて言うまでもなく、究極の愚か者は中村氏の悲劇をさらなる対米追従と派兵のために利用しようとするこいつらなのだ。
安倍首相、年明け中東訪問検討 自衛隊派遣、各国に直接説明へ:時事ドットコム https://t.co/7nflsJ3fww
— 琉球弧自衛隊配備反対アクション (@nobase_ryukyuko) December 6, 2019
中村さんの死をなんだと思っているのか…?
悪乗りしてんじゃねえぞ
— 氏治じゃ! (@tenan_oda) December 6, 2019
てめえらが戦争をしたい大義名分を与える事件じゃねえんだ
中村氏がそれを望むとでも思ってんのか!
アフガン銃撃は卑劣なテロ、海外緊急チーム派遣を検討中=官房長官 https://t.co/X2ZykKHd1W
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