睦仁(明治天皇)の玄孫(ただし女系)という以外に自慢できることの何もないあの竹田恒泰が、5日放送のテレビ朝日『羽鳥慎一モーニングショー』にゲスト出演し、いつもの「天皇は何が何でも男系男子でなければならない」論をぶっていた。
羽鳥モーニングショー
— あらかわ (@kazu10233147) November 5, 2019
女系天皇をめぐり議論。菅野さんが、女系天皇を認めないと男子を生むことを女性に強制し、女性差別と批判すると、竹田恒泰はそれは天皇制そのものの全否定だと訳のわからない発言。つづく青木さんの発言もすごい。 pic.twitter.com/xeN9R93dzT
番組中では、菅野朋子弁護士が、男系相続しか認められない今の皇室制度では、皇室に嫁いだ女性が「男の子を産め」という強烈なプレッシャーにさらされる問題を指摘した。
「私がひとつ申し上げたいのは、女系・女性を認めないということが、どれだけ女性にとって苦痛かという…それは玉川さんがおっしゃったように女性が天皇になれないということだけではなくて、女性からすれば、男を産まなきゃいけないんですかって、そこを強いられることになるんですよね。(略)それを、男の子を産まなきゃ認められないといったようなことを突きつけられてるんですよね。その価値観というものが、たぶん国民にはなかなか受け入れられないんじゃないか」
このプレッシャーがどれほどのものかは、なかなか男子を産まない雅子皇太子妃(現皇后)がさらされた、週刊誌等からのメンタルを病むほどの集中攻撃を思い起こせば理解できるだろう。
これに対して竹田は、「だからこそ宮家を充実させるわけです」「宮家を充実させれば(多数ある宮家の)どこかで産まれればいいわけで、今は一箇所しかないから特定の女性が産まないといけない」とトンチンカンな反論をし、すぐさま「そういうことじゃない」「宮家をやったってそれは男の子(を産まなければならない)ですよ結局」と指摘されていた。
いくら宮家を増やしたところで、宮家は万一の異常事態に備えたスペアに過ぎないのだから「天皇家の嫁」に降りかかるプレッシャーが減るわけではない。むしろ、多数ある「宮家の嫁」までが、今度はその宮家の存続のために男子を産むことを強要されることになるわけで、被害は拡大するばかりだ。
で、そんな反撃を食らって動転したのか、竹田はこんなことを言い出した。
「もしそれを言うならば、天皇の全否定なわけですよ。つまり特定の男性だけが天皇になるということですから、皇室、天皇というものの差別を言うならわかるんだけども、そこで、それを認めておきながら、女性差別だけ持ち込むというのはバランスを欠いていると思います。もしその女性差別というならば、天皇そのものが差別の根源だというのと一緒に語らなければ矛盾をきたします」
これには驚いた。竹田が言っていることはまったくの正論である。男系だろうが女系だろうが、特定の血統に連なる者だけが天皇になる資格を有する、しかもその優先順位は現天皇との血縁の近さだけで決まるという生まれによる差別こそが身分制度としての天皇制の本質であり、その根本的な差別を容認しながら、その一部でしかない女性差別だけを問題にするのは明らかにご都合主義だ。
まあ、竹田としては、女性差別がどうとか言っていると、結局お前らが存続させたがっている天皇制そのものを否定する結果になるぞ、と脅したつもりなのだろうが、天皇制など滅びるべき悪でしかないのだからこういう正論は大歓迎だ。
もっとどんどん言ってくれww
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