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マスコミやネットにあふれる偏向情報に流されないためのオルタナティブな情報を届けます。

日本の宿痾-天皇制

戦争責任は他人から「言われるから」辛いという天皇裕仁の無責任

他人から「言われるから」辛い戦争責任 「国民はもう忘れたから気にするな」と天皇を「励ます」侍従 いまだに「大元帥」裕仁の責任を総括できないマスコミ 先日も昭和天皇裕仁のクソな「思し召し」特集記事を書いたばかりだが、またこの人物の無自覚・無責任…

天皇裕仁のワースト・オブ・クソ「思し召し」大会

特攻隊は「よくやった」(1944年10月)→特攻作戦続行・拡大 戦争終結は「もう一度戦果を挙げてから」(1945年2月)→東京大空襲、全国焦土化、沖縄戦 「海軍にはもう艦はないのか?」(1945年4月)→大和特攻、2時間で4千人戦死 沖縄をアメリカに売った「…

内田樹氏が「天皇主義者」となった理由を聞いて、天皇制を許してはならないという確信がさらに強くなった。

自ら「天皇主義者」であると宣言した思想家・内田樹氏が、キリスト教系の月刊誌『福音と世界』で、そのように宣言した意図についてインタビューを受けている。(以下、内田氏のブログに転載されたもの[1]から引用する。) 「天皇主義者」と自称してはいても…

「君が代」なんか捨てて「われらの日本」を国歌にしよう

71年前の今日、1947年5月3日は、アジアに史上最悪の大災厄をもたらし、加害国日本をも破滅に陥れた明治憲法が正式に廃棄され、代って新憲法が施行された記念すべき日である。 画像出典:国立公文書館 この日、皇居前広場で開催された新憲法施行式典では、…

力士はなぜ裸同然の格好で相撲をとるのか

力士はなぜ裸体なのか、という疑問 子どもの頃から、テレビで大相撲を見ていて疑問だったことがある。なぜ力士は、廻まわしを締めただけの裸体のうえに髷(まげ)という珍妙な恰好で相撲を取るのか、という疑問だ。髷は江戸時代までは身分を問わず男子の普通…

天皇制の顕教と密教

こちらの記事でも触れたが、維新の「志士」たちは天皇を「玉ギョク」などと呼び、自分たちの権威付けのための単なる道具と見なしていた。そこには天皇という存在に対する真摯な崇敬も、天皇その人への人格的敬愛もなかった[1]。 (略)なお、木戸孝允があの…

「橋本琴絵」アカウントの「ネアンデルタール」ヘイトに潜む大不敬w

前回記事で取り上げた「橋本琴絵」アカウントは、ネアンデルタール人を極悪非道とする理由として、「弔意がない」ことを挙げている。 死者を悼む心の有無を靖国参拝に直結させる強引さも噴飯モノだが、死者を丁寧に埋葬していたネアンデルタール人にこのよう…

明治維新直後の人民告諭は歴史修正主義と「日本スゴイ」教の元祖

カルト教団の勧誘ビラレベルの「人民告諭」 厚顔無恥な歴史修正主義言説 天皇の「御恩沢」など何もないことを自白 徳川幕府の「御恩沢」を横取り 現代まで続く天皇の機能としての安寧祈願 あまりに大きな「鼓腹撃壌」と「告諭」の落差 カルト教団の勧誘ビラ…

岸田吟香「御巡幸の記」に見る明治初期民衆の天皇認識

暗愚な国難首相の明治礼賛 天皇になど関心のなかった明治初期の一般庶民 天皇の「見える化」手段としての地方巡幸 岸田吟香「御巡幸の記」に記録された一般大衆の天皇認識 暗愚な国難首相の明治礼賛 今年は明治維新から150年だとかで、この愚かな首相を筆頭…

朕はたらふく食っていた ― 食糧メーデー当時の宮中の献立

敗戦前まではいなかった内地日本人の餓死者 1946年の食糧危機 朕はたらふく食っていた 敗戦前まではいなかった内地日本人の餓死者 意外に思われるかも知れないが、アジア太平洋戦争の後半、補給を無視した無謀な作戦により各地で日本軍兵士が続々と餓死(戦…

教育勅語「国民道徳協会訳」という悪質な嘘訳

なぜか「定訳」扱いのデタラメ「国民道徳協会訳」 「国民道徳協会訳」を逐条的に検証する 毒を糖衣で包んで現代日本人に飲ませようとする「国民道徳協会訳」 なぜか「定訳」扱いのデタラメ「国民道徳協会訳」 作られてから既に120年以上も経つ教育勅語は、原…

教育勅語を現代語訳してみたよ

高橋源一郎氏による現代語訳 的はずれな右からの批判 Yet another 教育勅語現代語訳 高橋源一郎氏による現代語訳 作家・高橋源一郎氏による教育勅語の現代語訳が話題となっている。Twitterで公開されている高橋氏の訳を原文との対訳の形で示すと、次のように…

画像で見る「神武天皇陵」でっち上げの経緯

神武陵にされる前のミサンザイ 「文久の修築」による変貌 改変が繰り返される「神武陵」 広大な森を新たに造成 演出される「神秘」「荘厳」 幕末の下級武士たちがでっち上げたペテン 神武陵にされる前のミサンザイ 式年祭についての記事でも書いたように、現…

大和には天皇家より古い「万世一系」の家があった

「神武天皇陵」問題の記事でも引用した住井すゑ氏と古田武彦氏の対談本の中に、非常に面白いエピソードが書かれている[1]。 古田 そうですか。いやァあのね、私吉野でね、古事記に案内した人出て来ますね、あの子孫だっていう材木問屋の社長さんいましてね、…

神武天皇没後2600年式年祭という差別の祭典

神武「天皇」の「埋葬地とされる場所」で行われた空虚な儀式 大和への侵入者、侵略者だった「神武」 被差別部落の存在が誤らせた埋葬地の比定 勝手に決めた埋葬地との関係で「不都合な場所にある」被差別部落を強制移転 まさに差別の祭典だった神武式年祭 神…

「建国記念の日はなに天皇が即位した日?」 正解は「そんな天皇はいない」

「しらべぇ」というサイトが、今年の「建国記念の日」に、「【悲報】7割の国民が『建国記念日に即位した天皇』を知らない」という記事を掲載した。 しらべぇ編集部が全国の男女1331人に「建国記念の日はなに天皇が即位した日?」と調査を行ったところ、もっ…

神武は結局ナガスネビコには勝てなかった

先日、TLにこういうツイートが流れてきた。兄の五瀬とともに九州からやってきたイワレビコ(神武)が近畿に侵入したとき、最大の敵として立ちふさがった(トミノ)ナガスネビコ(記:登美能那賀須泥毘古 紀:長髄彦)についての話である。 天孫饒速日命を奉…

初期の近畿天皇家では兄弟殺しの簒奪事件が続発した(その4)

安康(20代)―> 雄略(21代) セックススキャンダルで兄の木梨之軽王を葬って大王となった穴穂(安康)だが、この男はその後、あっさり殺されてしまう。古事記の説話の中でも特に印象深いものの一つ、「目弱まよわ王の変」である。 前回も書いたが、男浅津…

初期の近畿天皇家では兄弟殺しの簒奪事件が続発した(その3)

允恭(19代)―> 安康(20代) 男浅津間若子宿禰(允恭)は、后忍坂大中津比売(オシサカノオホナカツヒメ 紀:忍坂大中姫)との間に、次の9人の子をもうけた。 木梨之軽王(キナシノカルノミコ) 長田大郎女(ナガタノオホイラツメ 紀:名形大娘) 境黒日…

初期の近畿天皇家では兄弟殺しの簒奪事件が続発した(その2)

履中(17代)ー> 反正(18代) 応神朝における骨肉の争いは、仁徳の息子(応神の孫)たちの世代になると、さらに激しさを増してくる。もはや、父親が同じとはいえ日常生活では疎遠な異母兄弟間の争いではない。同じ母親のもとで一緒に育った同母兄弟同士の…

初期の近畿天皇家では兄弟殺しの簒奪事件が続発した(その1)

九州から近畿に侵入した初代神武から2代目綏靖への代替わりは、兄殺しによる地位簒奪だった。そして、肉親殺しを伴う簒奪行為は、これが近畿天皇家で唯一の例というわけではない。 仲哀(14代)の二人目の后だった息長帯日売(オキナガタラシヒメ 紀:気長…

天皇家の代替わりは、いきなり兄殺しによる地位簒奪から始まった

近畿天皇家の初代神武に続く2代目綏靖から9代目開化までの8代は、古事記・日本書紀に系譜が書かれているだけで事蹟(説話)を欠いているため、「欠史八代」と呼ばれている。 しかし、一つだけ例外がある。綏靖による兄殺しの物語である。神武は、まだ九州…

戦前の教科書は神話をそのまま歴史として教えていた・・・わけではない。

関連記事: 「神功皇后の三韓征伐」という大嘘 戦前(敗戦までの戦中を含む)の教科書では、神話をそのまま歴史として教えていた、とよく言われる。 これは、確かに間違いではないのだが、正確な表現とも言いがたい。 まだ国定化される前の、初期の段階の教…

「神功皇后の三韓征伐」という大嘘

仲哀(14代)から応神(15代)への代替わりが、単なる代替わりではなく王朝交代であったことについては既に説明した。このとき、仲哀の九州遠征に同行せず大和に残っていた息子たちを滅ぼして権力を奪ったのが、神功皇后こと息長帯日売(オキナガタラシヒメ…

GoogleMapで「欠史八代」を歩く

近畿天皇家の初代神武に続く2代目綏靖から9代目開化までの8代を、「欠史八代」と呼ぶ。理由は、古事記・日本書紀でのこれらの天皇に関する記載が系譜だけであり、事績(説話)を欠いているからだ。 もっとも、厳密に言うと説話がまったくないわけではない…

仲哀といえばヤマトタケル

関連記事: 仲哀→応神も王朝交代 息長帯日売と建内宿禰に謀殺されて血脈を絶たれてしまった可哀想な仲哀天皇。この人、実はヤマトタケル(古事記では倭建命、日本書紀では日本武尊と表記)の息子である。 ヤマトタケルは日本神話最大のヒーローと言ってもい…

仲哀→応神も王朝交代

記事《「万世一系」の虚妄》の中で、武烈(25代)から継体(26代)への代替わりが王朝交代に他ならないことを説明した。しかし、明治以来常識化されてきた「万世一系」を否定する反例はこれだけではない。 次は、仲哀(14代)から応神(15代)への代替わりを…

桐生市鹵簿誤導事件を知っていますか?

教育勅語や日の丸・君が代を駆使した国家的洗脳教育がどれほど狂った社会を作り出したか。「桐生市鹵簿誤導事件」は、そのささいな始まりと帰結の重大さによって、それを学ぶための良い教材となっている。鹵簿(ろぼ)とは、天皇や皇族の行列のことを言う。桐…

法と道徳の区別がつかない人々

前回記事で、教育勅語が説教する「徳目」(ただし最後の1個は除く)について、「時代背景を考えればまあ常識的な内容で、当時の感覚では当たり前の道徳」だと書いた。これは、当時の人々はそれらを「当たり前の道徳」と感じたであろう、ということであって…

教育勅語はどこがダメか

というか、こんな簡単な問題すら理解できない者たちが政治家をやり、しかも政権中枢で政策決定に関与しているのだから、まったくお話にならない。たとえば下村博文文科相はこんなことを言っている。[1] 「(教育勅語には)至極まっとうなことが書かれており…