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読む・考える・書く

マスコミやネットにあふれる偏向情報に流されないためのオルタナティブな情報を届けます。

南京大虐殺紀念館に行ってきたよ

3月19日、前から行きたいと思いつつなかなか機会のなかった南京大虐殺紀念館(侵华日军南京大屠杀遇难同胞纪念馆)を、ようやく訪れることができた。南京大学を卒業し、今は上海で働いている友人が南京の街を案内してくれて、その一環で行くことができたの…

自分はやましいことはしてないから共謀罪なんて関係ない…と思っている人たちへ

■ 共謀罪への関心が薄い理由 森友学園問題の騒動にまぎれて、超弩級の悪法「共謀罪」法案が国会に上程されようとしている。 しかし一般の関心は薄い。 権力監視の責務を放棄したマスコミの怠慢ももちろん原因のひとつだが、共謀罪の危険性に関心が集まらない…

ヘイト番組『ニュース女子』でも使われた「取材もどき」は史実否定派の伝統芸

年明け早々の1月2日に流された、TOKYO MXテレビ『ニュース女子』はひどかった。 番組冒頭から沖縄の基地反対運動を誹謗中傷するデマの連続。そのひどさは、このパートの終りまで1分たりともデマのない部分はなかったと言っていいほどだ。明らかに放送法第…

小林よしのり徹底批判(13)この少年たちをも殺せというのか?

小林は、そもそも事実でさえなかった呉淞桟橋襲撃事件を使って「便衣兵の脅威」を煽ったあと、こう力説する[1]。 よく「女子供の死体まであった」とかいう証言があるが女子供が便衣兵なら殺されたって仕方がない 田中正明著『南京事件の総括』にも、こうある…

小林よしのり徹底批判【目次】

大東亜戦争とか言ってる時点で既にダメ 偽りの「アジア解放」「大東亜共栄圏」 ガンディーには見抜かれていた 戦争が政策なら植民地主義だって政策 続・ガンディーには見抜かれていた ワラン・ヒヤ(恥知らず) 噂を根拠に中国軍を悪魔化 家族や故郷を守るた…

小林よしのり徹底批判(11)卑怯な便衣兵ならここにいる

■ 侵略軍に抵抗するゲリラは卑怯者ではない 前回記事でも述べたように、小林は、とにかくゲリラを卑怯者扱いしようとする[1]。 この戦いは 近代戦の歴史の中でも 日本が初めて経験した 便衣兵との戦いであった 便衣兵――つまりゲリラである 軍服を着ていない …

小林よしのり徹底批判(10)南京には便衣兵などいなかった

「便衣(biànyī)」とは、中国語で軍服ではない民間人の服装を指す。つまり「便衣兵」とは、平服を着たまま戦闘行動を行うゲリラ兵を意味する。 しかし、当時の南京にゲリラなどいなかったことは、南京大虐殺について多少なりとも調べたことのある人にとっては…

小林よしのり徹底批判(9)浅薄な聞き取り

『戦争論』の中に一か所だけ、小林自身が戦争体験者から聞き取ったという話を書いた部分がある[1]。 わしの親戚には 支那大陸に行ってきて 楽しそうに こう語る人がいる 「戦争はまるで 海外旅行に行ってきたごたった♪」 (略) 支那を列車で輸送され 行軍し…

補給無視が略奪を生み、略奪が強姦・虐殺を生んだ

前回記事でも書いたように、旧日本軍は大戦末期どころか日中戦争初期の段階でもまともな補給を行わず、飢えた兵たちが住民の食糧を盗んで腹を満たすしかない状態を放置していた。三好氏の部隊は10月中旬には予備隊となって後方に下げられたので厳しい飢えは…

上海戦でも補給無視だった日本軍

アジア太平洋戦争において、補給を無視した無謀な作戦が大量の餓死者を生み出したことはよく知られている。「餓島」と呼ばれたガダルカナル島での戦いや、インパール作戦などが典型例である。 しかし、三好捷三氏の『上海敵前上陸』を読むと、日中戦争初期の…

「イサマシイ青木上等兵」―上海戦のプロパガンダと現実

本日のTLから選りすぐりの逸品。 古来よりの日本人の美徳を、ほのぼのした絵本でご覧ください↓ pic.twitter.com/AN4tgHgFni — どじんくんtype-R (@feedback515) 2016年12月15日 上海戦、それもあの呉淞ウースンクリークでの戦いで、中国兵が投げてくる手榴弾…

負傷兵の最後の食事

今日、TLにこんなツイートが流れてきた。アニメ映画『この世界の片隅に』を見て、当時同じ呉にいた祖母から聞いた話を思い出した、という内容だ。 この世界の片隅に。視聴後、実際同じ昭和20年に呉にいた祖母の話を軽くまとめました。「海軍出発式と食事」で…

小林よしのり徹底批判(8)家族や故郷を守るために死んだ日本兵など一人もいない

小林は特攻隊に関してこんなことを書いている[1]。 20代の若者たちは その純粋性ゆえに 自らの死の意義を 信じてゆるがない (略) 彼らが 命を捨てても守るべきもの それは… 祖国であり 郷土であり 家族であり 天皇であった 本人たちがそのように信じていた…

史上最悪の証拠隠滅犯の死

11月25日、キューバのフィデル・カストロ前国家評議会議長が死去した。90歳。20世紀の歴史を作ってきた人物がまた一人この世を去った。 朝日新聞(11/26): フィデル・カストロ氏死去 キューバ前議長、90歳 キューバのフィデル・カストロ前国家評議会議長が25…

『プライベート・ライアン』のあの場面並みの激闘をほのぼの上陸シーンに改変してしまう人々

■ 一瞬で「戦場」に引き込まれるあのシーン 戦争映画の名作『プライベート・ライアン』。冒頭数分間の現代の場面から第二次大戦当時に切り替わる際に使われるのが、ノルマンディー上陸作戦の激闘シーンだ。上陸用舟艇の扉が開いた瞬間から、あっという間に兵…

小林よしのり徹底批判(7)噂を根拠に中国軍を悪魔化

■ 中国との戦争を正当化する方法 『戦争論』では、アジア太平洋戦争を「アジアを植民地化していた」「差別主義欧米列強の白人ども」との戦争と位置づけることで旧日本軍の免罪を図っている。しかし、この理屈には大きな欠点がある。中国との戦争が正当化でき…

日本軍は協力者をも簡単に殺した

2015年8月13日に放送された、NHKスペシャル『女たちの太平洋戦争 ~従軍看護婦 激戦地の記録~』。戦時中、ビルマとフィリピンの戦場に派遣された従軍看護婦たちの過酷な体験を、日赤本社に残されていた大量の記録文書と、元従軍看護婦たちの証言を通してた…

彼らはなぜ抗日ゲリラになったか

前回の記事に対して、こんなコメントがついていた。 >こっそり外に見に行ったら、日本軍スパイのフィリピン人が『出てこい。逃げると殺すぞ』と言って、みんなを集めていた。↑↑↑「通訳のフィリピン人が」ならわけるけど、日本軍側にいただけでスパイ呼ばわ…

小林よしのり徹底批判(6)ワラン・ヒヤ(恥知らず)

小林の『戦争論』は、彼らが「大東亜戦争」と呼ぶアジア太平洋戦争を、まるでそれだけで完結した戦争であったかのように描く。 実際には、アジア太平洋戦争は日中戦争の必然的帰結であり、日中戦争は中国東北部分離戦争(いわゆる「満州事変」)の帰結であり…

小林よしのり徹底批判(5)続・ガンディーには見抜かれていた

小林よしのりは、ガンディーに関してこんなことを書いた[1]。デタラメなのは調べればすぐ分かることだが、『戦争論』を読んでのぼせ上がるようなちょろい読者がそんなことをするはずはないと分かっていたからだろう。 日本が白人を追い散らした時 インドのガ…

小林よしのり徹底批判(4)戦争が政策なら植民地主義だって政策

日本の侵略戦争を正当化したい小林よしのりは、戦争は悪ではなく「政策」なのだと主張する[1]。 当時の軍部は「犯罪」をするために戦争を始めたわけではない (略) 日本の自存自衛のため 「政策」の延長として戦争という策をとったのだ 戦争は「悪」ではな…

小林よしのり徹底批判(3)ガンディーには見抜かれていた

小林よしのりは、欧米帝国主義諸国によって奴隷状態に置かれ、白人支配者への抵抗など夢想もできなかったアジア諸民族に、日本軍がアジア人でも白人に勝てることを見せて希望を与えたと主張し、これを旧大日本帝国正当化の主要な論拠としている。そしてこの…

小林よしのり徹底批判(2)偽りの「アジア解放」「大東亜共栄圏」

■ 「日本はアジア解放のために戦った」、とはっきり言えない『戦争論』 侵略戦争を実行するには、それを正当化する大義名分が必要となる。アジア太平洋戦争の場合、日本は「大東亜共栄圏」の建設を戦争目的として掲げた。すなわち、アジアの諸民族を欧米列強…

小林よしのり徹底批判(1)「大東亜戦争」とか言ってる時点で既にダメ

■ 小林批判の必要性 今さら感はあるが、やはり小林よしのりはきっちり批判しておく必要があるだろう。 なんといっても、小林には結果としてネトウヨだの在特会だのといった、現代日本社会における最悪の反動層を生み出した製造物責任がある。もちろん小林一…

稲田防衛相就任を祝して「百人斬り」事件を振り返る(3)逮捕・裁判・処刑

戦時中は「郷土の勇士」として讃えられ続けてきた両少尉だが、「捕虜虐待を含む一切の戦争犯罪人は処罰されるべき」と明記したポツダム宣言を受諾して日本が無条件降伏すると、一転して戦犯追求に怯える立場に立たされることになる。 ■東京裁判国際検察局に…

稲田防衛相就任を祝して「百人斬り」事件を振り返る(2)初めて語られた真相

■地方の名士 「百人斬り競争」ですっかり有名になった向井・野田両少尉※は、その後もいわば「地方の名士」として、たびたび新聞に登場したり、地元で講演を依頼されたりするようになる。下は、大阪毎日新聞鹿児島沖縄版(1938年1月25日付)に掲載された野田少…

稲田防衛相就任を祝して「百人斬り」事件を振り返る(1)事件当時の報道

今年8月3日、稲田朋美氏は第三次安倍内閣の内閣改造に伴い、防衛大臣に就任した。2005年の初当選からわずか11年、防衛関係の政策を担当したこともない議員がいきなり国家安全保障の要とも言うべき要職に就くとは、大変な抜擢人事である。 そこで、このよう…

臣民根性の行き着く果て―「戦時犬猫供出」

先の大戦時の嫌な話の一つに、犬猫の供出というのがある。 例によって記録がほとんど残っていない(恐らく敗戦時に廃棄された)ため事件の全体像がはっきりしないのだが、時系列を辿ってみると次のようになる。 ■日中戦争時からあった予兆 まず、この事件の…

「かわいそうなぞう」まで日教組が悪いことにしてしまう、いろいろこじらせた人たち

検索してみると、「かわいそうなぞう」の真相を取り上げたブログがいくつか見つかる。その中の一つであるこちらのブログ(記事1、記事2)は、この虐殺が空襲による猛獣脱走の危険を避けるためにやむなく行われたことではなく、「『戦争の怖さも知らないで…

シンガポールは日本軍に感謝などしていないという当たり前の事実に関する若干の補足

■ シンガポールは日本軍に感謝しているというあきれた妄説 大達茂雄のシンガポール占領行政への関与に触れたついでに、もう少しシンガポールについて書くことにする。 井上和彦氏という産経文化人(「軍事ジャーナリスト」らしい)がいるのだが、この人、シ…

「かわいそうなぞう」を殺した大達茂雄が戦後は文部大臣となって歴史教育を殺した

「かわいそうなぞう」で描かれた猛獣虐殺を命じた東京都長官大達茂雄の経歴を見ると、いくつか重要なポイントが見つかる。 昭南特別市長(兼陸軍司政長官) 1942年3月—1943年7月 東京都長官 1943年7月—1944年7月 内務大臣(小磯内閣) 1944年7月—1945年…

笑った嬰児 ― 日本軍は中国で何をしたか

前回記事で、通州事件の仇討ちだとして、無辜の中国人を道案内に駆り出しては用済みになると殺していた通訳の話を書いた。 この話を語ってくれた坂倉清氏が、これとは別に、自分が兵隊となって初めて人を殺したときの体験を告白していた[1]。印象深い話なの…

通州事件のユネスコ記憶遺産登録というオウンゴールを目指す「つくる会」

ユネスコ記憶遺産(Memory of the World)に南京大虐殺関連文書が登録されたのが悔しくてたまらない「つくる会」が、対抗して通州事件の資料を登録申請するらしい。 産経ニュース(12/11): 「通州事件」ユネスコ記憶遺産に申請へ つくる会「世界に知ってほ…

謝罪と反省なくして日本の安全保障はない

■ なぜ護憲派まで9条を変えようとするのか? 自民党をはじめとする極右反動勢力が自衛隊を国軍化して憲法の中に位置づけたがるのは当然だが、そうした極右に反対し、平和憲法を守ろうとする護憲派までもが9条を改変して自衛隊の存在を憲法に明記しようとす…

それは違うよ斎藤さんヽ(´Д`;)ノ

東京新聞に週一で連載されている斎藤美奈子氏の「本音のコラム」。いつも舌鋒鋭く安倍政権の暴挙を批判していて楽しく読んでいるのだが、10月14日掲載コラムの中の下記の記述には驚いた。中国からの申請により、ユネスコ世界記憶遺産に「南京大虐殺」関係資…

日本にはソ連の日ソ中立条約違反を非難する資格はない

1945年8月9日、ソ連は突然ソ満国境線を破り、怒涛の勢いで日本軍への攻撃を開始した。同年4月5日、ソ連は日本側に対し、日ソ中立条約の不延長を通告していたが、同条約は翌年4月まで有効期間が残っており、この対日参戦は条約違反であった。また、この…

チクロンBは確かに殺虫剤だったが、殺人剤でもあった

ハフィントン・ポストのこの記事をきっかけとして、TwitterのタイムラインにチクロンB(ツィクロンB)※1の話題が流れてきた。 チクロンBは殺虫剤であり、簡単に人を殺せるようなものではない。だからこれを使ったというホロコーストは嘘だ、といった言説が…

それは違うよ梅原さん

梅原猛氏は、東京新聞にコラムを持っている。5月27日の夕刊には「平和憲法について」という文章を書いているのだが、これがなかなか困った内容なのだ。氏は「九条の会」の呼びかけ人になっているほどの護憲派であり、それはいいのだが、そうした思想のベー…

戦後教育は特高官僚に破壊された

関連記事: 雁屋哲氏の戦争体験 際限なく反知性主義と排外主義に傾いていくこの国の惨状は、大多数の人々が近現代史についてほとんど何も知らないことに起因している。そしてその原因は、いびつな学校教育にある。 なぜそんなことになってしまったのか。雁…

雁屋哲氏の戦争体験

関連記事:雁屋哲氏のブログが近々再開 『美味しんぼ』原作者の雁屋哲氏は、天皇制、戦争責任、原発問題と、この国の抱える重大問題に対して真っ当な認識を持っている数少ないマンガ関係者の一人であり、貴重な存在と言える。 その彼が、どうしてそのような…

「歸國」の件でもう一言

いつも不思議に思うのだが、「英霊」とか言いたがる人たちって、本気で霊の存在を信じているんだろうか? それとも「英霊」なんて過去を美化するための単なる言葉のアヤ、と割り切った上で使っているのだろうか? 「英霊」と呼ぼうが何と呼ぼうが、戦死者の…

倉本聰「歸國」のダメっぷりにあきれる

昨夜、見るともなしにだらだら見ていたのだが…。 うーむ…ここまでアホだと、もうどこから叩いていいものやら…。 青瓢箪さんがこことかここで的確にツッコミを入れているのでほとんど付け足すこともないのだが、せっかく無駄に時間を費やして見たので少しだけ…

管総理談話が無視しているもの

前の記事では管総理談話に何が書かれているかを見てきたが、ここでは何が「書かれていないか」について考えてみる。 すぐ気がつくのは、在日韓国・朝鮮人に関する言及が一切ないことだ。 彼らは、過酷な植民地支配の結果として故郷を離れ、日本本土で生きる…

韓国強制併合に関する内閣総理大臣談話を読む

というわけで、まずは問題の談話を前から順に読んでみる。 本年は、日韓関係にとって大きな節目の年です。ちょうど百年前の八月、日韓併合条約が締結され、以後三十六年に及ぶ植民地支配が始まりました。三・一独立運動などの激しい抵抗にも示されたとおり、…

昭和の悲惨は明治の必然的帰結

「池田香代子ブログ」で、司馬遼太郎のこんな発言が取り上げられていた。 維新の志士たちは、尊皇攘夷は方便だと知っていたが、次世代の陸軍士官学校出の超エリートたちはそれを真に受けた、そういう優等生たちが実権を握ったとき、明治憲法は当時としてはよ…