歴史認識
父親がアウシュヴィッツ、母親がマイダネク強制収容所からの生還者であるアメリカの政治学者ノーマン・フィンケルスタインが、ガザにおけるイスラエルの蛮行を強烈に非難している。 (両親がナチスドイツの強制収容所サバイバーである米国の政治学者)ノーマン…
国際アウシュヴィッツ評議会がイスラエルによるガザへの軍事侵攻を支持する決議を行い、アウシュヴィッツ博物館が公式アカウントでそれを世界に発信したその日に、世界の名だたるホロコースト研究者や歴史家たちが連名でホロコーストの記憶の誤用を戒める公…
特攻隊がテーマといえば、『永遠の0』とかしょーもない話が目白押しだが、それにしてもこれは一線を越えてしまった感がすごい。 movies.shochiku.co.jp 公式サイト掲載のあらすじが以下。 親や学校、すべてにイライラして不満ばかりの高校生の百合(福原遥…
11月20日、アウシュヴィッツ博物館の公式アカウントが以下の内容を投稿した。 RESOLUTION OF THE INTERNATIONAL AUSCHWITZ COUNCIL ON THE TRAGIC EVENTS IN ISRAEL, APPROVED BY CIRCULATION ON 18 NOVEMBER 2023The International Auschwitz Council by th…
イスラエルがガザ地区で行っている残虐な殺戮行為について、まるで10月7日のハマスによるイスラエルへの大規模攻撃がその原因であり、イスラエルが行っているのは自衛権の行使、せいぜい過剰防衛程度のものであるかのような言説が日本も含む西側諸国の政府…
うかつにもまったく知らなかったのだが、実は関東大震災の1年ほど前にも日本国内で朝鮮人の虐殺事件が起きていたことを最近教えてもらった。 中津川(信濃川)朝鮮人虐殺事件という。※中津川は信濃川水系に属する河川の一つ 朝鮮新報(2022/12/27) 【特集…
前回記事で、関東大震災時に「朝鮮人が井戸に毒を入れようとした」のは流言ではなく事実だという主張はまったくのデタラメであり悪質なヘイト発言であることを指摘しておいた。 話の本筋から外れるので前回は省略したのだが、ここでは、このヘイト発言の元と…
「朝鮮人が井戸に毒」を事実だったと主張するヘイト投稿 司法省発表は真面目に犯罪捜査を行った結果ではない 「投毒」記事の内容は朝鮮人を殺した殺人犯の主張 なぜ「投毒」事例はこれしかないのか? 百年前と変わらない野蛮国日本 「朝鮮人が井戸に毒」を事…
関東大震災に関するネトウヨ連中のヘイトスピーチの元ネタとなっている悪質な虐殺否定本『関東大震災「朝鮮人虐殺」の真実』(工藤美代子、2009年)。 この本の中で工藤は、ロンドンのナショナル・アーカイブスで見つけた外交文書と称するものを紹介している…
ウヨサイトが語る「朝鮮人暴動の真実」 朝鮮人犯罪の捜査方針とその報告書 ほとんどが犯人不詳だった重大犯罪 窃盗などの軽微な犯罪では犯人が明確 ウヨサイトが語る「朝鮮人暴動の真実」 福田村事件の映画化について書いた前回記事に、「まるで朝鮮人が震災…
関東大震災時に発生した、朝鮮人、中国人、一部日本人をも含む数千人が殺された大虐殺事件。 事件発生から百年後の今、ようやくこの事件をテーマとした劇映画が作られ、一般公開されることとなった。 eiga.com このこと自体はもちろん喜ばしいことなのだが、…
前回記事で、『はだしのゲン』が嘘を書いているとしてしばしば槍玉にあげられる、「女性の性器の中に一升ビンがどれだけ入るかたたきこんで骨盤をくだいて殺した」というおぞましい話が、実際には嘘などではなく、中国でこの残虐行為を実行した本人が語った…
この国の右派は、彼らの正体を容赦なく暴き立てる『はだしのゲン』を、何としても教育現場から排除しようと常に画策している。 今もまんまじゃん、そりゃ日本会議としたら見せたくないわな。#はだしのゲンを無くすことに抗議します pic.twitter.com/UUTW829N…
広島市の教育委員会が平和学習教材から『はだしのゲン』を削除してしまった事件に関して、右派「論客」の池田信夫がこんなことを書いている。 おもしろいのは、これだけ原爆の悲惨さを描いているのに、それを落とした国の責任をまったく問わないこと。目的は…
よりによって被爆地広島市の教育委員会が、『はだしのゲン』を来年度から使う平和学習教材から排除してしまった。 なぜなのか? 市教委の言い分によると、次のような理由だという。 東京新聞(2/18): 「はだしのゲン」は小学校3年生向けの教材に掲載。家計…
2010年頃から、水間政憲というビジウヨが、南京戦当時日本の翼賛マスコミが演出して撮影したプロパガンダ写真を根拠に、日本軍は中国の人々に親切だったし歓迎されていたと主張するクズ本を出すようになった。以来、そうした写真を貼り付けてはドヤ顔で虐殺…
PRESIDENT Onlineに「防衛問題研究家(桜林美佐)」が3人の自衛隊元幹部(小川清史 元自衛隊陸将、小野田治 元自衛隊空将、伊藤俊幸 元自衛隊海将)にロシアのウクライナ侵攻や台湾問題について聞く、という記事[1]が載っているのだが、この中で彼らが語っ…
以前にも一度取り上げたが、小林よしのりの『戦争論』に、中国帰りの元兵隊で、戦争は「まるで海外旅行に行ってきたみたいだった」と、楽しげに語る親戚が出てくる。 戦闘で多少の怖い思いはしたものの、あとは毎日うまいものを食って楽しく暮らしていたとい…
『爆笑 陸軍二等兵物語』という、戦争体験者自身が描いた漫画がある。 作者の塚原平二郎氏は1920年生まれなので敗戦時点で25歳、陸軍に徴兵されて中国各地やベトナムを転戦している。漫画自体は創作だが、塚原氏自身の体験や兵隊仲間からの見聞をもとに描か…
考えてみれば、これは当たり前のことかもしれない。 16歳で自ら海軍に志願し、少年兵として戦艦武蔵の最期を生き延びた渡辺清氏は、無条件降伏という最悪の事態に至っても自決も退位もしようとせず、それどころか敵の総司令官マッカーサーにすり寄って保身を…
昨日のTBS「報道特集」で、自民党の元議員古賀誠が、戦争へと傾斜していくこの国への危機感を語ったという。 #報道特集 膳場貴子氏「取材した古賀誠さんは、かつて自民党の先輩たちから、戦争経験世代がいなくなったら日本の平和は恐ろしいことになる、と言…
1919年4月15日、朝鮮独立を求める3・1運動への弾圧の過程で、日本軍による堤岩里(京畿道水原郡)虐殺事件が起きた。 1919年4月15日、提岩里虐殺事件。三・一運動の鎮圧をはかる日本の憲兵隊が京畿道の堤岩里(チェアムリ)で、村人をだまして教会に集め…
前回記事で紹介したような、中国戦線で様々な残虐行為に手を染めてきた兵士たちは、その後どんな人生を送ったのだろうか。 敗戦後には連合軍によるBC級戦犯裁判が行われたが、中国での戦争犯罪に関する裁判は極めて限定的なものでしかなかった。いかに被害が…
記事の趣旨からずれるので前回記事では取り上げなかったのだが、『砕かれた神』の著者渡辺清氏は、敗戦の翌年、中国帰りの元兵士が自分の犯罪行為を自慢気に語る場面に遭遇している。[1] 1946年3月11日の日記: 夕じゃ(二時ごろの食事)に帰ったら、川端の…
ロシア・ウクライナ戦争に関して、小林よしのりがまたしょーもないことを書いている。[1] ロシア軍の非道・残虐さはものすごい。 武器を持たない民間人に、容赦なく発砲しているし、都市が廃墟と化している。 どれだけの人数が虐殺されたか分からない。 (略…
民衆が日本軍を歓迎している写真があるから南京大虐殺は嘘? プロパガンダ写真が証拠になるならナチスも占領地住民に歓迎されていたしホロコーストなどなかったことになる 関東大震災時の朝鮮人虐殺を否定する加藤康夫・工藤美代子と同様の手口 民衆が日本軍…
小林よしのりは『戦争論』の中で1回だけ、自分で戦争体験者の親戚から聞き取ったという話を書いている。 この親戚氏は、戦争はまるで海外旅行のようだったと言い、多少の戦闘は経験したものの、あとは中国で美味いものばかり食っていたと、楽しげに語ってい…
南京攻略戦の過程で展開された日本軍による凄まじい暴虐に、従軍記者たちはどう向き合ったのか。 その場ではほとんど何もできず、戦後になってから当時目撃した内容を語りだしたり、「(虐殺の写真を)撮っていたら恐らくこっちも殺されていたよ」と言い訳す…
南京大虐殺の話を書くと必ず「便衣兵ガー」というウヨが出てくるので、やはりこのことは何度でも書いておく必要がある。 そもそも便衣兵とは 南京には便衣兵などいなかった 南京陥落後、中国兵たちはどうすればよかったのか? 卑劣だったのは見境なく殺しま…
従軍カメラマンが撮影した虐殺現場写真は一枚もない 前回記事に書いたように、南京攻略戦に従軍した新聞社などのカメラマンたちはせっせと国策に沿ったプロパガンダ写真を撮っては本社に送っていたわけだが、そんな彼らも、日本軍と行動を共にしている以上、…