読む・考える・書く

マスコミやネットにあふれる偏向情報に流されないためのオルタナティブな情報を届けます。

歴史認識

オーストラリアが日本の戦争責任に厳しかった理由

■ オーストラリア人看護婦たちを殺す前に強姦していた日本軍 1942年2月、インドネシア西部のバンカ島で、数十名のイギリス人およびオーストラリア人の捕虜と民間人、さらに21名のオーストラリア人看護婦が日本軍に虐殺された。 このとき、看護婦たちは単に…

【朗報】東京新聞が関東大震災時の朝鮮人虐殺についての記述から「とされる」を削除

4日の東京新聞朝刊「読者部だより」コーナーに、こんな記事が載っていた。 関東大震災時の朝鮮人虐殺について、「多数の朝鮮半島出身者が殺害されたとされる」と記述した記事の誤りを認め、「とされる」は削除するという内容だ。 ちなみに、ここで訂正され…

3・1独立運動:「堤岩里」以外のあまり知られていない虐殺事例

百年前の3・1独立運動への弾圧としては、前回記事でも取り上げた「堤岩里(堤巌里)事件」が有名だが、これが当時最大の虐殺事件というわけでもなく、まさに氷山の一角でしかない。ここでは、当時の記録からいくつか取り上げてみる。[1] 定州の虐殺 定州の…

3・1独立運動100年:いまだに「不逞鮮人」恐怖を振りまく日本政府

今からちょうど100年前の3月1日、日本による強制「併合」から9年目の朝鮮で、独立と民族の尊厳の回復を求める大規模な大衆運動が始まった。「3・1独立運動」または単に「3・1運動」と呼ばれている。[1] (略)一月二二日徳寿宮に幽閉されていた高宗(…

加害者証言抑止装置としての「戦友会」

■ 都城23連隊兵士の陣中日記をめぐる騒動 先日、南京戦当時のカメラの値段について書いたが、話の発端となった朝日新聞の記事は、南京戦に従軍したある兵士が書いた陣中日記を紹介したものだ。 朝日新聞(1984年8月5日): 南京虐殺、現場の心情 宮崎で発…

「南京戦当時カメラは高価で兵隊が持てるようなものではなかったから虐殺写真は嘘」という嘘

■ 当時カメラはそんなに高価だったのか? 歴史修正主義者たちは、遠い過去となった当時の生活事情を記憶している人がいなくなっていくのをいいことに、様々な屁理屈をこねて虐殺の事実を否定しようとする。 この話もその一つで、1984年に宮崎県で発見され、…

補給もせず兵士を飢え死にさせておいて「英霊」とは何事か

いま兵庫県立美術館で開催中の「Oh!マツリ☆ゴト 昭和・平成のヒーロー&ピーポー」展に、会田誠作の巨大な立体作品が展示されている。 www.artm.pref.hyogo.jp 骨と皮にやせ衰えた旧日本軍兵士が国会議事堂に手を伸ばしている造形なのだが、案の定、これに文…

朝鮮人虐殺:「これを悔いざる国民は禍(わざわい)である」

関東大震災時の朝鮮人虐殺を否定するトンデモ本『朝鮮人虐殺はなかった』(加藤康男著)は、流言蜚語をそのまま紙面に載せてしまった当時のデタラメな新聞記事などを根拠に、朝鮮人が暴動を起こしたのは事実であり、自警団などが殺したのはテロリストだった…

東大卒の市長を「人の税金で」と攻撃する麻生太郎は誰の金で学校に行ったのか

麻生太郎財務相がまたひどい暴言を吐いている。 産経新聞(11/18): 麻生太郎副総理兼財務相は17日、福岡市長選の応援のために訪れた同市内で街頭演説し、東大卒の北橋健治北九州市長を「人の税金を使って学校に行った」と批判した。(略) 北橋氏は元民…

死刑の代わりに現場射殺している国は本当にあった!

日本で死刑が執行され、これをEUなどから非人道的だと批判されると、お前たちは犯人を死刑にする代わりに現場で射殺しているではないか、殺しているのは同じなのに偉そうに説教するな、と「反論」する人たちが必ず湧いてくる。 武装した凶悪犯を正当防衛や緊…

歴史学者を唸らせた素人

■ 東中野修道の史料批判が立派? 自分はこんなに専門家の書籍や歴史資料を読んでいるし、厳密な史料批判のもとでマンガを描いているのだと小林よしのりは自慢する(BLOGOS 10/24)。確かに、歴史は歴史学者だけの専有物ではないし、史料批判で専門家の鼻を明…

小林よしのりは「反権威」?

前回記事では論点が発散しないよう省略したポイントを少々補足。倉橋耕平氏をエセ学者呼ばわりしたブログ記事で、小林は蔵書自慢・読書量自慢とともに、自分の「反権威」姿勢をも誇示している。 『ゴーマニズム宣言』は最初から「権威よ死ね」であり、形骸化…

学者をなめてる小林よしのり

■ 倉橋耕平氏をエセ学者呼ばわり 「反省のできない漫画家」小林よしのりが、ゴー宣を批判されてまたこんなことを書いている。 BLOGOS(10/24): 漫画家をなめてるエセ学者・倉橋耕平 今朝、10月24日の朝日新聞の「耕論」というページで、倉橋耕平という自称…

朝ドラ「まんぷく」の拷問シーンに「憲兵が気の毒」などと噴き上がるウヨさんたちの脳内ファンタジー

この10月から始まったNHKの連続テレビ小説「まんぷく」で、主人公福子の恋人立花萬平が憲兵隊に拷問されるシーンが酷すぎるとウヨさんたちが噴き上がっている。 だが、立花萬平のモデルである日清食品の創業者安藤百福が憲兵隊に拷問されたのは、自伝にも書…

カナダの歴史教育がうらやましくて仕方がない

先日、spark(@Yonge_Highway7)さんがツイッターで連投されていたカナダの歴史教育の話。 まず「歴史とは何か」「歴史はなぜ重要か」から始まる。私が何回かツイートした「歴史は現在の我々がどのようにして形作られたか、我々は未来にどこに向かうのか教え…

あまりにも的確な靖国神社の例え

あまりにも的確な例えだったので思わずメモ。 「てきとう」さんより: ~ 大日本ブラック帝国 ~ ワ タ ミ じ ん じ ゃ __l__ ____ __l__ _|_ __l__ _|_ ニlニ l ‐┬‐ | / |‐┼‐l ./ ‐┼‐ | | l三| | ‐+‐ | /|ヽ  ̄| ̄ /|ヽ | --‐‐ ノ 」 l ‐┴‐` | | | |…

上海戦で第三師団は全滅に近い損害を被った

前回記事に出てきた「ナッシー翁」さんは歩兵第68連隊所属だったという。 この歩兵第68連隊を含む第三師団は1937年8月23日、上海戦(第二次上海事変)で呉淞ウースンに最初に敵前上陸し、川沙鎮付近に上陸した第十一師団とともに、待ち構えていた中国(国民…

残虐行為の記憶は最終的に人の心を壊す

ツイッターで「ブースカちゃん」さんが、日中戦争に従軍した経験を持つ方に、「聞いてはいけない質問」をしてしまったという話を書かれていた。 僕は1回だけ、従軍経験者に、聞いてはいけない質問をしてしまったことがある。そのことを連ツイします。(・ω・) h…

朝鮮人虐殺犠牲者への追悼文を今年も「控える」と言う小池都知事の悪辣さ

小池百合子東京都知事は、昨年に引き続き、今年も関東大震災時の朝鮮人虐殺犠牲者に対する追悼文を送らない方針だという[1]。 東京都の小池百合子知事(略)は一日、知事就任から二年の節目となる二日を前に本紙の単独インタビューに応じた。毎年九月に都内…

マスコミは歴史上の事実を「とされる」などとぼかすな

朝日新聞が、関東大震災時の朝鮮人虐殺について「殺害された事件が起きたとされる」などとぼかした表現をしている。 なぜ争いのない史実をこう書いてしまうのか?この表現はすでに歴史否認主義。「95年前の関東大震災でも、同様のデマにより朝鮮人らが殺害…

【慰霊の日】被害者と米軍の目から見た集団自決(強制集団死)

■ 今日は日本が沖縄を最終的に見捨てた日 今日、6月23日は、73年前、牛島第32軍司令官が自決して沖縄戦における日本軍の組織的抵抗が終わった日であり、そのため沖縄県は、この日をすべての沖縄戦戦没者の霊を慰める「慰霊の日」と定めている。 しかし、こ…

RADWIMPS野田氏の不適切で謝罪になっていない「謝罪」

RADWIMPSのイキリ愛国ソング「HINOMARU」は、当然発表と同時に多くの批判を浴びたわけだが、作詞作曲を行った野田洋次郎氏は、意外なことに批判を受けるとさっさと「謝罪」した。 謝罪が意外だというのは、そもそも「HINOMARU」とはこんな歌だからだ。 どれ…

RADWIMPSの「HINOMARU」は教育の失敗が生んだ歌

■ とりとめもない「愛国」的語句の羅列 この歌を作った人(野田洋次郎氏)は、日の丸に対する自分の心情を素直に歌詞にしたのだろうか。 そうだとしたら、彼ははためく日の丸を見るだけで意味もなく懐かしくなり、こみ上げる思いに血潮が高鳴るらしい。 そし…

TVアニメ化されるというラノベ『二度目の人生を異世界で』の設定がひどすぎて目眩がする

■ 日本アニメ好きの中国人を嘆かせるネトウヨ原作ラノベ 先日流れてきた、日本のアニメが好きだという中国人の方のツイート。この秋TVアニメ化されるラノベ『二度目の人生を異世界で』の内容がひどすぎる、しかも原作者が中韓ヘイト丸出しのネトウヨだと嘆い…

「旧軍は体罰を禁止しようとしていたから悪くない」説は成り立たない

前回記事に対して、ブコメでこのように指摘している方がいました。 そこで、他にどんなことが書かれているのか見てみようとしたところ・・・ あれ? ブロックされているではないですか。 (記憶にはないが)こちらからブロックしてしまったのかとも思いまし…

体罰や軍隊式教育は戦後からのもので旧日本軍では禁じられていたとかいうポエムが流れてきて呆然とさせられた件

戦争体験者がいなくなっていくとはこういうことなんだな、と実感。 身近に体験者がいる間は後の世代にも共有されていた当たり前の常識が、体験者という生身の「裏付け」が失われるとともに揺らいでいき、ついにはこんなトンデモがドヤ顔で語られるようになる…

「南京大虐殺」への脊髄反射で飛んできたクソリプを観察する

南京大虐殺の最中にも日本兵が赤ん坊を串刺しにした事例があったよ、という記事を書いてTwitterでつぶやいたところ、さっそくクソリプが飛んできた。 半年ほど前、もっと多くの事例について書いたこちらの記事には反応がなかったので、恐らく記事タイトルに…

南京大虐殺の最中にも赤ん坊を串刺しにしていた日本兵

ネットではもっぱら「反日」中国のプロパガンダだ、でっち上げだと主張されている「日本兵が赤ん坊を銃剣で串刺しにした話」だが、中国でもフィリピンでも、実際にそういうことが行われた、という証言がいくつもある。 先日、そうした事例を集めて上の記事に…

責任逃れの詭弁「自衛発砲説」に止めを刺したNNNドキュメント「南京事件II 歴史修正を検証せよ」

■ 今回のテーマは歴史修正主義との対決 前回の『南京事件 兵士たちの遺言』(2015年10月4日放送)に続き、南京大虐殺の実証に正面から取り組んだNNNドキュメント『南京事件II 歴史修正を検証せよ』が、5月13日に放送された。(5月20日、BS日テレにて再放…

南北首脳会談 ― 歴史が動いた一日

今日一日の、南北首脳会談をめぐる動きは本当にすごかった。60年以上にわたって終結させることのできなかった朝鮮戦争が、地球上に最後に残った東西冷戦が、とうとう終わるかもしれないのだ。まさに、歴史が動く瞬間を目撃した一日となった。 北朝鮮の指導者…